西多摩から情報発信 西洋野菜の生産者と種苗店 東京西洋野菜研究会立ち上げ

ビーツ、カーボロネロ、フィレンツェナス、サンマルツァーノトマト……。どれも耳なじみがないが、すべて東京都内、特に西多摩地区で栽培されている西洋野菜だ。

「もっと食べてもらいたい」「もっと知ってもらいたい」との思いでこのほど、西洋野菜の生産者、種苗店など栽培にかかわる人たちが集まり、「東京西洋野菜研究会」を発足。今年10月から多摩近郊のイベントに出店し旬の西洋野菜や種を販売するなど、活動をスタートしている。
同研究会が西洋野菜として扱うのは、近年ヨーロッパから導入された野菜で、レタスやセロリなど一般的になっているものは除く。冒頭に名前を挙げた野菜のほか、黒丸大根、コールラビなど、日本でも一部のレストランなどでは取り扱われているものの、一般家庭ではなじみがない野菜の研究と情報発信、普及を行う。種苗メーカーと連携した栽培指導により、東京産西洋野菜の品質向上も目指す。
メンバーは、あきる野市内で西洋野菜を栽培する若手農家数軒でつくる「AKIGAWA FARM」と、横田基地に隣接する畑で西洋野菜などを栽培する「カラフル野菜の小山農園」(小山三佐男代表、立川市)ら生産者。また協力企業として、種苗店の野村植産(野村辰也代表、あきる野市油平)、トキタ種苗(本社・埼玉県さいたま市)もメンバーとなっている。
同研究会事務局の野村植産、野村幸子さん(39)は「少しずつ市場に出回り始めてはいますが『どう料理していいかわからない』『変わった見た目で手が出しづらい』という声を聞く。まずは一般家庭の方、飲食店の方に西洋野菜を知ってもらえるようPRしていけたら」と話す。今後はイベント出店のほかホームページやSNSで野菜やレシピの紹介をしていく予定。
問い合わせは042(558)6551野村植産まで。(佐々木)