都立五日市高校 アウトドアコースを新設 特色ある普通科高校に

五日市高校
特色ある普通科高校に生まれ変わる五日市高校

あきる野市の都立五日市高校は2020年の入学生から全日制で商業科をなくし、普通科のみの募集にする。教育課程を改変し、2年次以降アウトドアコースなど3つのコースに類型化。地域の特性を生かした特色ある高校に生まれ変わる。  (伊藤)

新しい教育課程は、Society5・0(★)の社会を見据え、22年度にスタートする新学習指導要領を踏まえたもの。塾の入試担当者を招いて内容を検証。多くの中堅校が活用する教材(Classi)を導入して基礎学力の定着を徹底しつつ、2年次以降3つのコース別に特色化を図る。
注目はアウトドアコース(定員20人)。学校周辺の地域資源を最大限活用し、アウトドア関連の知識や技能を身につける。起業を視野にインストラクターや指導者として活躍する人材を育てる。20年度中に1000万円規模の屋内ボルダリング施設を設置予定。キャニオニングやトレイルランの授業もある。
商業科の流れを継ぐマネジメントコース(20人)では、財務関係の知識やパソコン技術、商品開発のノウハウなどを学び、起業のスキルを身につける。また、アドバンスコース(120人)では、中堅レベルの大学に合格できる学力の習得を目標にする。
同校は都教育委員会の都立高校改革推進計画に基づく「地域と連携した学校の特色化の推進校」に指定されており、各コースで近隣大学や企業と連携した授業を行う。
今年4月に着任早々、教育課程の編成に取り組んだ田母神武浩校長(58)は「ぼくが高校生だったら行ってみたいと思う」と魅力的な内容になったという。同校で学んだ生徒が、ゆくゆくは地域に戻って活躍してくれることを願っている。
夏の学校見学会を7月21日、8月8日、23日に予定している。問い合わせは042(596)0176まで。
★Society5・0とは AI(人工知能)やIoT(モノがインターネットに接続され、相互に制御する仕組み)などの最新テクノロジーを活用した便利な社会のこと。超スマート社会。