「日本の木を遊ぶ」プロジェクト ボードゲームで森林の保全を 30日までCF実施 奥多摩の山本さん
奥多摩町川井のボードゲーム作家、山本光夫さん(59)は、ボードゲームACTOP(古代建築賢者の塔)=写真=を使って、遊びながら子どもたちに森林のことを知ってもらい、日本中の森林から出る間伐材を有効利用する「日本の木を遊ぶ」プロジェクトを開始した。ACTOPを手作りできるDIYキットをメインのリターンとしたクラウドファンディング(CF)を30日まで実施しており、支援者自らが住んでいる地域の間伐材を使いACTOPを作ることを提案している。
山本さんが2016年に考案したACTOPは、四角い積み木ブロックを組み合わせた立体キューブを積み上げて、煙突状の塔を建てるボードゲーム。17年に東京おもちゃ美術館が主催するコンテストで「グッドトイ賞」を受賞している。19年にはアメリカでもKOZO(構造)という商品名で販売されている。
山本さんは17年、青梅市成木の中島林業代表、中島大輔さんとタッグを組み、東京の森の間伐材とゲームをつなぐ「東京の木を遊ぶプロジェクト」をスタート。青梅から出る間伐材を使ってACTOPを作り、子どもたちと遊びながら森林のことを知ってもらい、間伐材の利用も促進する地域活動を始めた。
森林環境を保全するためには、一定の樹木を間引きする間伐作業が必要。そこで出た間伐材を有効活用することは、豊かな森林を保つ一助になる。特にバランスゲームであるACTOPでは、中心に年輪があり月日が経つとひび割れや歪みが生じる「芯持ち材」など、市場価値が低い間伐材でも活用することができるという。
今回のCFでは、これまで続けてきた地域活動を全国に拡大することを目指す。山本さんは「大きな目的の一つは間伐材の有効利用、もう一つはより多くの子どもたちにゲームを通して森林や樹木のことを知ってほしいということ。子どもの頃から木に親しみ、愛着を持てれば森林は日本を支え続けることができます」と呼び掛けている。
リターンは2000円から用意しており、ゲームを作れるDIYキットをはじめ、青梅産の間伐材で作ったキューブをセットにしたものもある。詳細、支援はhttps://camp-fire.jp/projects/view/164892参照。問い合わせは0428(85)2070山本さんまで。 (佐々木)