檜原の自然堂「銀座亜紀枝刺子館」 高尾名店街に刺子の店をオープン 本物を追求する伝統の中に新しさ

自然堂(坂本大策社長、本社・檜原村南郷)は先月21日、高尾駅南口の高尾名店街に刺子の店をオープンした。刺子の材料と製品などを販売するほか、手縫い仕立ての刺子教室がある。
自然堂は刺子作家でもある銀座亜紀枝会長(88)が50年ほど前に開業。自家製の本藍染め、草木染めの布や刺子材料の小売りと卸の総合商社。全国に直営5店舗、21の刺子教室を開き、現代感覚に合った刺子を伝えている。
民家を移築した本社屋は、「銀座亜紀枝刺子館」が併設され、銀座会長が手掛ける服や着物、インテリア製品などを展示する刺子美術館となっている。   刺し縫いの糸が美しい模様を織りなす刺子。洋服や袋物、クッションなどの作品はいずれも本物を追求する伝統の中に新しさを加え、おしゃれ感覚にあふれている。
1984年から始めた教室は、近代刺子の草分けとして、作家、教本の著作、教室や専門店の運営などで刺子界をリードし、多くのテレビ、新聞で紹介された銀座会長が主宰。手縫いで仕上げる本物志向が、日々の暮らしに幅と深みを求める女性たちに支持されている。
最近では刺子館を訪れる外国人観光客も増えていて、刺子が日本の伝統文化として海外から高い評価をもらう日も夢ではなくなっている。
刺子館は午前9時~午後5時開館。定休日は水曜、第1、3、5火曜、年末年始。問い合わせは042(598)6200まで。高尾店は午前11時~午後5時営業。定休日は日曜、月曜、年末年始。問い合わせは042(668)3456まで。(岡村)