檜原在来の絶滅危惧種 ムラサキを栽培・販売 檜原小学校3年生 ふるさと檜原学習で

檜原ムラサキ販売 檜原村立檜原小学校3年生8人は17日、同校校庭であった払沢の滝ふるさと夏まつりで檜原在来の絶滅危惧種ムラサキの鉢植えを販売した。鉢植えは、村内で長くムラサキの栽培を手がける「ひのはらムラサキプロジェクト」メンバーの手を借り児童自らが育てたもの。
ムラサキは万葉集にもその名が出るほど古くからある植物。根から取れる紫色の染料で染めたものは「紫根染め」と呼ばれ、高貴な色とされてきた。檜原では1963(昭和38)年に浅間尾根で野生種が発見された。高温・浸水に弱いなど栽培の難しい植物ではあるが、地元の人が作りつないで守り通してきた。
同校では3年次、総合的な学習の時間を利用して郷土の産物を学ぶ「ふるさと檜原学習」に取り組んでいる。ムラサキの栽培もその一環。児童らは昨年2月に種まきし、水やりや植え替えなどを手がけてきた。
児童の一人、清水珠耀さんは「小さなポットから鉢に植え替えるとき、根を切らないようそーっと移すのが大変だった」と振り返った。児童らは売り場に立ち寄った人にムラサキの特性などを紹介し、販売に汗を流していた。(伊藤)