秋川キララホール開館30周年 抜群の音響、建築物の評価も高く  ドラマ、CMなどの撮影にも使用

キララホール
モダンな石造りの建物は建築物としての評価も高い

秋川キララホール(あきる野市秋川)は今年度、開館30周年を迎えた。節目を記念し著名人を招いた公演を複数企画。年明けにも目玉となる公演が控える。このほか無料で楽しめるエントランスコンサートや、音楽の知識が深まるレクチャーコンサートなどさまざまな切り口で市民に親しまれるホールを目指す。(伊藤)

同ホールは音楽演奏を主な目的として1989年に開館した。音響の良さには定評があり、特にクラシックコンサートには最適の残響効果があるという。建築物としての評価も高い。自然石の内壁や木の床など欧米の教会をイメージさせる造りで、1990年度の建築業協会賞を受賞している。
館長の石井宣嗣さん(35)も「音に関してはものすごくいい。公演だけでなくレコーディング等で利用される方も多い」と自負する。抜群の音響を売りに、名曲を安価で聞けるワンコインコンサートやピアノのメーカーによって音の違いを聞き分けるレクチャーコンサートなどを企画。幅広い年代に足を運んでもらえるよう努めている。
またここ数年はデザイン性が高いという理由からドラマや映画、CMなどの撮影にホールが使われる機会が増えてきたという。
とはいえ利用の6~7割は市民主催の公演。「地域の方に支えられて運営できている」と石井館長は感謝する。プロの公演の中では和楽器や落語の人気も高い。「農村歌舞伎やお囃子などの伝統芸能が盛んなあきる野ならではの傾向ではないか」という。
30周年の目玉企画では、三味線の吉田兄弟、昭和初期の名曲を唄う東京大衆歌謡楽団、中村雅俊、講談師神田松之丞の4公演はチケットが完売。11月24日にキララバンドの定期演奏会、来年2月22日には仲道郁代ピアノ・リサイタル、2月24日にはキララ30周年記念合唱団も出演する東京交響楽団のフレッシュ名曲コンサート、3月28日には春風亭一之輔の独演会などが控えている。
公演情報はホームページまたは市報で随時更新。年会費1000円を負担しキララ友の会に入ると、チケットの先行予約や割引などの特典が得られる。問い合わせは042(559)7500まで。