「日本一」みごと実現 青梅三小ダンスチーム Unity 6

青梅三小集合
メンバーを囲み受賞を喜ぶ家族、教員ら

青梅市立第三小学校の5、6年生6人でつくるダンスチームUnity6(ユニティーシックス)が、全国大会で最高位の金賞を受賞した。半数が初心者、練習期間6カ月のチームが「日本一」の目標を心に刻み続け、みごと実現した。(伊藤)

出場したのは19日に駒沢オリンピック公園総合運動場体育館(世田谷区)であった第7回全日本小中学生ダンスコンクール全国大会(朝日新聞社主催)。出番を待つ間、リーダーの吉田芽生さんが全員の背中を叩き、高まる緊張をほぐした。いよいよ出番という時、客席からチームとメンバーの名を呼ぶ保護者の大きな声援が聞こえ、「やるしかないと気持ちが切り替わった」と横山妃音さん。吉田さんも「自分たちが目標にしてきたステージはここだと感じ、緊張が吹っ切れた」。
あこがれの舞台に立ち、ぴったりそろった迫力のダンスを披露した。客席から見守ったクラブ顧問の小林光教諭は「1㍉のズレもなく踊りがそろっていて、後ろの席から『ほんとに中学生?』という声が聞こえたほど」と出来の良さに圧倒された。初めて舞台を見た佐藤広明校長は「すごくのびのびと踊っていた」と楽しんで踊る姿に感動を覚えたという。
5月にチームを組んでから6カ月間、6人は次から次に出てくる課題を朝練と自宅練習を積み重ねることで克服。8月の東日本大会で金賞をとり全国大会への出場を決めてから、練習密度はさらに濃くなった。顧問の中村恭大教諭が写真と一言メモで課題をまとめた「課題表」を参考に、振りの大きさやフォームなど課題を一つひとつつぶしていった。「日本一」の言葉を目に見える場所に書いたり、マイナスの言葉は使わないようにしたりして、互いに高めあってきたという。
夢をかなえた今、6人の心境はどうか。吉田さんは「今後は応援してくれた先生、両親に恩返しできるようなダンスを踊りたい」、武藤日和さんは「ダンスクラブの後輩が次も日本一になれるよう育ててあげたい」、横山さんは「このチームだったから日本一になれた」、野國来璃さんは「練習に専念させてくれた両親に恩返しができた」、北嶋梨乃さんは「応援してくれた皆にお礼を言いたい」、塩野夢華さんは「踊りをもっと覚えて今よりもっとうまくなりたい」とそれぞれ話した。
中村教諭は「この子たちがどこまで行けるか見てみたいという気持ちでやってきた。たくさんの課題をこなし、よくついてきたと思う。本当に日本一になるなんて…やっぱり子どもは面白いですね」と指導者冥利に尽きる体験だったと振り返った。