イベントの主人公となるサーバルキャット「タカ」 羽村市動物公園（同市羽）のサーバルキャット「タカ」（雄）は24日、17歳の誕生日を迎える。それを祝し同日午前11時45分、同公園内サーバル展示場で、「動物にお肉を丸ごとプレゼント」と題したイベントを初開催。タカにイノシシの屠体をプレゼントし、その様子を飼育員がガイドする。
同イベントの目的の一つは動物福祉の充実。通常与えられている餌（カットした肉など）だと短時間で食べ終わってしまうが、屠体の場合は皮をはいだり骨をかき分けたりする必要があるため、動物が長く食事を楽しむことができる。また動物が屠体の解体を行うことで野生本来の行動を引き起こすことができ、異常行動を減少させる効果があるとされている。
もう一つの目的は、駆除された屠体の有効活用。シカやイノシシは獣害として駆除されているが、昨年のジビエ利用率はわずか約８％でほとんどが処分されてしまっている。
関東では茨城県内の動物園で今月初頭に同様のイベントが実施されており、羽村市動物公園は２例目。同公園では「本園では初開催の珍しいイベントです。この機会にぜひ見に来ていただけたら」と呼びかけている。
同イベントは、動物園職員、科学コミュニケーター、大学教員、ジビエ事業者、行政関係者からなる非営利団体「ワイルド・ミート・ズー」の協力のもと行われる。同団体は各地で駆除された動物の利活用をその地域の動物園で実施していくことを目指し活動している。なお屠体は解体処理施設で寄生虫・感染症予防のため血抜きをし、頭部と内臓は取り除いて冷凍処理と低温殺菌処理を行ったものを使用する。
参加費無料。問い合わせは０４２（５７９）４０４１まで。（佐々木）
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