買物弱者しっかり支える 青梅市小曽木と成木地区、奥多摩町で JA西東京 移動販売車

 JA西東京(野﨑啓太郎組合長)は、青梅市小曽木と成木地区、奥多摩町で移動販売車を運行している。買い物に行けない高齢者を支えている。
 移動販売車が運行する地域は年を追うごとに地元商店が1つ2つと閉店している。20年、30年前は地区のあちこちに店があったが、人口減少と店主の高齢化などで店が継続できなくなっている。
 地域の状況を受け始まったのが移動販売車。昨年3月には冷蔵機能を持った販売車を配備。曜日でルートを分け、生鮮食品や地元の野菜、各種食料品、日用品を積んで運行している。
 喜ばれる秘訣は高齢者が求める品物をそろえること。採算を考えれば事業としてはなかなか難しい面もあるが、利用者の「ありがとう」の声が支えになっている。
 古里支店販売員の平原勇さんは「朝の積み込み作業の時には利用者の皆さんの顔が浮かび何を求めているのか体が覚えているので、自然に品物に手が行きます。喜んでもらえるのが何よりです」と語る。
 利用者からは「商店が閉まってしまったので、生鮮食品、パン、菓子、日用品などがそろっていて本当に助かります」「野菜は新鮮ですし、欲しいものを心得ていてくれてありがたい。販売員さんの人柄がいいし、顔なじみの人との世間話も楽しい」「山間地まで運んでいただき大助かりです。声を掛けていただくことで安心感もあります。つながりが大切な地域なのでJAの存在は大きい」など感謝の声が多く寄せられている。(岡村)