バー営業休止要請も高まる不安 気になる補償の程度
新型コロナによる外出自粛が続く影響で、飲食店の経営は一層厳しさを増している。中でも都知事が名指しで出入りの自粛を呼びかけたバーは客足が激減。今後、都による緊急事態措置で営業休止の要請を受ける見通しだが、休業中の補償がどの程度になるのか明確に示されていない状況では不安は増すばかりだ。
写真は今月最初の土曜夜10時過ぎ、拝島駅南口駅前のオーセンティック(正統派)バーK’sBARの店内の様子。通常なら週末のこの時間、満席で入れないことも多い人気店だが、客の姿はない。
店主の大須賀清史さん(50)は「拝島で27年バー経営を続けてきて、リーマンショック後の景気後退や東日本大震災後の計画停電、自粛ムードなど厳しい時も何とか凌いできたが、今回はさすがにきつい」と漏らす。「外出自粛要請が出ている状況では大々的に来店を促す告知もできず、国の緊急事態宣言が出て休業要請があっても、補償の程度が示されなければ不安は募るばかりだ」と憤りをぶつける先もない。
これまでも、13あるカウンター席を8に減らして間隔を広くしたり、こまめにテーブルを消毒したりと可能な限りの安全対策を講じて苦境を乗り切ろうとしてきた。国や都の補償はこうした営業努力に報いるものであってほしいと大須賀さんは切に願っている。=記事は6日作成(伊藤)