新型コロナの感染拡大で外出もままならないこのごろ。カフェでゆったりとはいかないまでも、自宅で美味しいコーヒーはどうだろう。こだわりの自家焙煎豆を扱うお店を紹介します。

四季折々に適した味を
中・深煎りのブレンド4種
奥多摩駅2階 駅上焙煎所Gotta Coffee

 

奥多摩駅2階ポートおくたま内に昨年4月、オープンした駅上焙煎所Gotta Coffee(ガタコーヒー)。大のコーヒー好きという店主の羽角(はすみ)喜晃さん(47)が、厳選した豆で丁寧に焙煎したブレンド4種を常時購入できる。

羽角さんが目指すコーヒーは雑味がなく、すっきりしていて、ほんのり甘い余韻を残して消える味。「これで完璧ということはないと思う」としながらも、焼き上がりの味をイメージして理想に近づける作業は「わくわくして、たまらなく楽しい」と目を輝かせる。

元自衛官。定年退職後にコーヒー店を開こうと美味しい店に通ったり、自宅で豆を焙煎したりしてゆっくり準備を進めていた。昨年、ポートおくたまが改装する際、妻保子さん(50)の従兄弟でポートを経営する舩越章太郎さんに誘われ一念発起。予定を早めて開店することにした。

店で扱うのは中・深煎りが中心。ブレンドは定番3種のほか4シーズンで変える季節の味がある。例えば冬はカフェオレに向くマンデリンとエチオピアの深煎り、春はブラジル、グアテマラなどの中煎りですっきり軽やかな味を提供する。陽気に合わせて好まれる味を想像し、豆の種類や焙煎の加減を調整しているという。コーヒーに詳しくない人でも、好みの味やその時の気分を伝えれば、適したコーヒーを紹介してくれる。

店内飲み、テイクアウトもできる。コーヒーの抽出に適した奥多摩の水(軟水)を使い、ハンドトリップで丁寧に淹れたコーヒーは格別だ。特に水出しのアイスコーヒーがおすすめ。店内から駅のホームが臨め、親子連れや鉄道好きに人気のスポットでもある。

豆の販売は100㌘500円〜。営業時間は時〜時。木曜定休。問い合わせは0428(85)8630まで。(伊藤)

豆の質、焙煎、淹れ方…
こだわり抜いた極上珈琲
地方発送もOK
青梅 カフェ・プレット

青梅市今井のカフェ・プレット(板垣正直代表)は、世界各地の厳選生豆を独自の機械で焙煎したこだわりのコーヒーを提供。「自宅で本物のコーヒーの香りと味を楽しんでほしい」と、長年の研究で編み出したおいしい淹れ方も伝授している。

代表の板垣さん(71)は無類のコーヒー好き。56歳のとき、都心のコーヒー焙煎専門店に1年ほど修行に通い、焙煎や淹れ方の技術を身につけた。

その後、「なんとしても自分のおいしさにたどり着きたくて」と、オリジナルの焙煎機を製作依頼。日本スペシャルティコーヒー協会のコーヒーマイスターの認定も受けた。飲みきれないコーヒーを近所に配るうちに「おいしいからお店でもやったら」と勧められ、13年前に自宅の一部を改装し開店した。

4月末にはブラジルで一番おいしい豆を選ぶコンテストで優勝した豆を入荷する予定。板垣さんは「1年に一度しか飲めない貴重な味です。本当においしいコーヒーを味わってもらいたいですね」と話していた。

店頭では産地別に10〜15種類の焙煎豆(100㌘700円〜)を販売。手軽に本格コーヒーが楽しめるオリジナルのドリップバッグ(1200円〜)もある。電話かファクスで注文すれば宅配も可能。店内での飲食もでき、妻の弘子さん(68)手作りのこだわりパンやクッキーなどもおいしいと評判。

営業時間は11時〜18時半。月・火曜定休。駐車場あり。問い合わせは0428(32)8116まで。(佐々木)

プロの技で好みの焙煎度に
27年続く直火焙煎店
羽村 豆香

羽村街道沿いにある「焙煎喫茶豆香(とうか)」(羽村市富士見平、藤巻小百合代表)は良質の生豆を直火で焙煎し、好みの度合いに仕上げ販売している。生豆は世界各国で生産された約30種から選べる。

同店は1993年の開店以来、ガスの直火方式で焙煎を続けている。時間をかけて焼くことで豆の持つ個性を引き出し、焙煎後は熟成していく変化も楽しめるのが特徴。代表の藤巻さん(65)は「電子制御の焙煎機とは違い、生豆が焼ける過程の香り、音を体で感じながら焙煎する。焙煎釜の特徴も把握し火加減を調節するテクニックが必要」と話す。

27年前、「好きなことを仕事にしたらいい」と夫からの後押しがあり、育児と家事をしながら喫茶の専門学校で半年学ぶ。その後、荻窪の焙煎店で2年修行して技術を習得し独立した。

藤巻さんは日本スペシャルティコーヒー協会認定マイスターとしてNHK学園と朝日カルチャーセンターで講師もしている。豆香でも月1回のコーヒー講座を開催している。

お勧めは、朝は「マンデリン」。その香りはP300という脳波を出し頭の回転を速める効果があるといわれている。リラックスしたいときは「ブルーマウンテン」で、その芳香によりα波という脳のリラックス度合いの指標となる脳波が多く出現するという研究結果があるそうだ。

生豆200グラム930円(税込)~。焙煎時間は最短で分。電話予約可。豆の販売のほか喫茶利用もできる。メニューはサンドウィッチ(470円~)、ケーキ(450円~)など。

営業時間は10時~18時。火・水曜定休。問い合わせは042(579)5011まで。(木住野)

スペシャリティ生豆の焙煎店
単一品種の豆の個性を楽しめる
あきる野 オトノコーヒー

 

あきる野市小中野、檜原街道沿いにある「オトノコーヒー」(西村光弘店主)は2011年にオープンしたスペシャリティコーヒー専門の焙煎カフェだ。

生産地、生産者、収穫後の処理から流通まで品質管理が明らかな生豆は「スペシャリティコーヒー」と呼ばれる。同店はその中でも高級品種のアラビカ約20種を単一種の「ストレートコーヒー」で提供している。産地ごとの個性や香りなど豆本来の美味しさをダイレクトに伝えるため、良質な生豆、それを引き立てる焙煎の技術が必要といわれている。

杉並区出身の店主の西村さんは、学生時代からサイフォン式コーヒーメーカーを使うほどのコーヒー通。趣味として嗜むうちに焙煎を始め、その新鮮な美味しさに驚いたという。

写真関係の会社勤務時代の知人が同市戸倉出身だったことから同地に訪れた後、色々な縁が重なり、同市に移住。1年ほどの豆の配達販売を経て同店を構え、セカンドライフをスタートさせた。

「『コーヒーは胃に悪い』などといわれているが、スペシャリティコーヒーは甘く、香りが高いことから一般的なブレンドコーヒーの半分以下の豆で十分、冷めても美味しい。カフェイン含有量もお茶と同量程度なのでお茶を飲むようにコーヒーを自宅で楽しんでほしい」と西村さん。コーヒーの香りの成分には、抗酸化作用を期待できる物質が300種以上含まれるという研究結果もあるとのこと。

適切な焙煎度合いの判断基準は、豆がはぜる「音」、良質な甘いコーヒーは「お殿様」の飲み物のよう、という由来から店名を「オトノコーヒー」と決めたそうだ。

生豆100㌘720円(税込)~。焙煎作業は30分程。電話注文可。カフェメニューは、オトノコーヒー(530円)、焼き立てワッフル(630円)など。営業時間は11時~17時半。土曜定休。問い合わせは042(588)5321まで。(木住野)