「万葉集と山野草」配信 村山大島紬の鯉のぼりも公開 瑞穂町けやき館ブログで

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、5月18日まで休館を予定している瑞穂町郷土資料館けやき館(同町駒形富士山)。自宅で過ごす時間の楽しみになればと、9日から同館ブログで「ブログde万葉集と山野草」を随時配信。花を詠んだ和歌を紹介するほか、万葉集に関するクイズを掲載している。

同館は8日から臨時休館となり、企画されていたさまざまなイベントや講座が中止に。3月17日からはパネル展「万葉集と山野草」を開催していたが、やむなく中止になってしまった。

同展では、同館に隣接する耕心館や狭山丘陵で見られる山野草が登場する歌をパネルで紹介していた。ブログではこの展示を一つずつ紹介し、最後に「万葉集の中で二番目に多く詠まれている花はなんでしょう」といったクイズを掲載。次回の更新で答えを発表し、読者を楽しませている。

そのほかブログでは、同町の伝統産業「村山大島紬」の技法「板締め」で藍染した鯉のぼりの画像を掲載。町内在住の伝統工芸士、小山典男さんが染めたもので、「お子さんたちの元気な声が学校や公園から聞こえる日が早く戻ってきますように」と願いを込め、館内に飾った様子を紹介している。また日頃は見ることができない休館中の館内を探検するブログも13日からスタートした。

「今年度第一弾の企画展やミニ展示などが軒並み延期・中止となり、準備してきた職員、学芸員の成果を何か発信できないものかと考え、ブログを活用してけやき館の現状を発信することにしました」と小俣文江館長。「早く通常モードになり、館内に笑い声や話し声がにぎやかに聞こえるようになってほしい。それまでブログで館内の様子や展示を紹介していきますので、ご覧いただければ嬉しい」と話していた。(佐々木)