新型コロナ 多摩の中小企業に大打撃 多摩信金が調査 75%が売上減少

新型コロナウイルスの感染拡大で多摩地域の中小企業が売り上げの減少などで経営上大きな影響を受けていることが、多摩信用金庫(本店・立川市)が実施したアンケート調査で分かった。また、4社に1社が事業・投資計画の見直しを行っているという。7月27日発行の「多摩けいざい」に掲載した。(岡村)

同金庫は5月日から6月にかけ景況調査を行い、聞き取りで1153社から回答を得た。

売り上げが前年比90%以下になった企業は全体の75%を占めた。半分以下に落ち込んだ企業は28%に上る。

今後の事業・投資計画の見直しを行ったかは、26%の企業で見直したことが分かった。業種別に見ると、製造業と飲食業が多く、いずれも31%が見直しを進めている。

新型コロナウイルス収束後の事業環境は、これまでの事業環境と比較して変化すると思うかを尋ねると、大いに変化するが12%、やや変化するが37%で、約半数の企業がこれまでとは事業環境が変化するとの見通しを持っている。

業種別では飲食業に事業環境が変化するという認識が最も広まっており、コロナ禍の影響を強く受けている業種ほど、今後の事業環境に懸念を持っていることがうかがえた。

調査を担当した同金庫経営戦略室地域経済研究所では「多摩地域の景況感は非常に悪化した状況にあり、新型コロナウイルスにより様々な社会、経済活動に多大な影響が生じている。経済活動の急速な構造変化が予想され、人も企業も新たな環境に対応するための変化が求められている。社会・経済の動向に細心の注意を払い、積極的に情報収集を行っていく必要がある」としている。