福生 石川酒造新蔵で特別展 26日〜 北斎や大観の作品を西陣織の伝統技法で再現
北斎や大観の作品を西陣織の伝統技法で再現した特別展が26日〜4日間、福生市熊川の石川酒造である。1897年建築で国登録有形文化財の新蔵を会場に、日本画壇を代表する巨匠2人の作品を再現したもの約50点を展示する。
葛飾北斎(1760‐1849)は江戸時代の浮世絵師。横山大観(1868‐1958)は世界に名を馳せた日本画家。北斎の富嶽三十六景の「神奈川沖浪裏」や、大観の「群青富士」、「白衣観音」などの名作を西陣織で再現したのが、京都の西陣美術織工房。全国巡回展の一環で、福生市では初展示という。
同工房によると、作品に使われる糸は髪の毛の半分ほどの細さで、2700本の経糸に12色に色づけされた横糸を編み込んでいくという。西陣織が誕生してから550年の節目を迎えたのを記念し、伝統工芸を広くPRしようと同展を企画した。
同酒造の石川彌八郎社長は「地域の方に、京都の機織りの細かさや伝統の技術を間近で楽しんでもらえたら」と話している。
展示会は同市加美平のことぶきや衣装店が主催、藤安が協賛、石川酒造、西陣美術織工房が協力し、海外に子ども用車椅子を送る会を支援するチャリティーイベントとして行われる。開館は10時〜18時(最終日は16時まで)。入場無料。ただし予約が必要。予約の申し込みは080(7055)3377まで。(岡村)