地域の音頭や歌を後世に『五日市音頭』『秋川小唄』も あきる野市の図書館で貸し出し
あきる野市中央図書館(同市秋川)は、昔から受け継がれてきた地域の音頭や歌のレコード音源をデジタル化し、収蔵資料として1月から貸し出しを始めた。
合併前は、町や村には、それぞれ親しまれた音頭や歌があった。これらを地域の音楽的財産として市が保存し、後世に伝えていこうと市議会でも提案されていた。
2019年、図書館は広報と回覧板で市民にレコードやカセットテープの寄贈を呼び掛け、17点の資料が集まった。寄贈されたレコードは『尾崎音頭』『小宮小唄』『二宮音頭』『新五日市音頭』『秋川市の歌』など。中には踊り方を書いたものも残っている。
〽春は花咲く金毘羅まいりよー、で始まる『五日市音頭』は1960年、五日市町と増戸村の合併を記念して作られたもの。歌唱は若き日の島倉千代子さんと山中ひろしさん。
同市菅生の細谷火工㈱の社歌を収めたレコードも寄贈された。作曲は古関裕而、作詞は伊吹とおる。同館の担当者は、「社歌は関係者しか知らないものなので、同社で働いた方からの寄贈だったのかもしれませんが大変貴重なものです。音頭や小唄は懐かしい方も多いはず。家族で聞いてほしい」と話している。図書館では引き続き、地域に眠るレコードやカセットテープなどを求めている。
貸し出しを希望する場合は、カウンターで問い合わせを。(山石)