青梅にコミュニティを生む無人販売所 地の有機野菜を届けたい

藤橋郵便局に隣接する茶畑に設置された無人販売所

デザイン企画を手掛ける貫井企画(貫井悠司社長、青梅市藤橋)と同市岩蔵の活性化に取り組むIwakura Experience(本橋大輔代表)が有機野菜農家と連携し、5月に同市藤橋郵便局に隣接する茶畑に無人販売所を設置。このほど同市野上のマンション「クレアトゥール野上」の一角に2号店を出した。

無人販売所は貫井企画が畠中啓祐建築設計スタジオ(新宿区)に設計を依頼。売り場に生産者の写真やいす、テーブルを設置するなど、無人ながらも消費者同士、農家と消費者の交流が生まれる新しい都市型の販売所を目指した。

店舗や住宅デザインに多くの実績がある畠中啓祐建築設計スタジオが、無人販売所を設計するのは初めて。みずみずしい緑の茶畑の中に赤いテントを張るなど、ランドスケープも意識したデザイン。

販売する野菜は主にIwakura Experienceで取り組むCSAに参加する地元農家が提供。CSAは「地域で互いに支え合う農業」で、消費者が野菜の作付け費用を先払いすることで経営を安定させ、生産者は野菜を支援者に届ける。

CSAに取り組む中で、品質の高い青梅の野菜を地元の人にも知ってもらいたい、地産地消を推進したいと、無人販売所を企画。農家は毎日、販売所に有機野菜や、スーパーであまり見かけない珍しい野菜を納品。

貫井代表は「デザインの力で地域の課題を解決したい。今回の無人販売所もその取り組みのひとつ。青梅から全国へ発信していきたい」としている。