あきる野 ネクストスクエアー 葬儀密着動画を制作

見た人の心に刺さる物語を思い描きながら動画を撮影・編集する内田さん
見た人の心に刺さる物語を思い描きながら動画を撮影・編集する内田さん

 動画制作の (あきる野市雨間、内田修一代表)はこのほど、葬儀や故人の生前あいさつなどを撮影する終活事業を開始した。代表の内田さん(63)は、結婚式や誕生日など喜びに満ちた行事だけでなく、「人生の締めくくりに当たる別れの場面にも目を向けては」と提案する。

 葬儀動画に手ごたえを感じたのは今年9月。知人を介して依頼を受け、ある人物の告別式を密着撮影。遺族から提供された音楽に合わせて編集したところ、「一周忌にもう一度振り返りたい」と大変喜ばれた。この経験から、葬儀にまつわる動画を必要とする人がいることを実感。「他の人がやっていないことをやろう」という気持ちもあり、自身の動画制作の柱に据えることにした。

 ドローンを使ったミュージシャンのプロモーション動画やイベントの記録動画など、依頼があればなんでも引き受ける内田さんだが、主となる生業は別にある。同地所でオートバイの販売・修理業を営む。

 バイクが好きで、26年前にバイク店を開業した折、周囲から「夢がかなったね」と祝福された。だが、子ども時代からの真の夢は、漫画家か小説家になることだった。

 3年ほど前からカメラにどっぷりはまり、動画の撮影・編集を始めて気づいたのは、物語を描くという点で動画制作と小説を書く作業は似ていること。「自分という人間を表現するための手段を見つけた」と内田さんは、動画事業で真の夢の実現を目指す。

 料金例は企画・構成・打ち合わせ(絵コンテ)1万6500円、撮影(写真・動画)3万3000円(ドローン使用時は航空局などへの許可申請費用別途5万円程度)、編集7万7000円、交通費5500円(西多摩地域)。バイク店の収入もあることから、当面は低価格で提供するという。

 営業時間は10時〜18時。月曜定休。問い合わせは電話またはファクス042(559)5488まで。  (伊藤)