【PR】西武信用金庫×西の風 Baton〜未来へつなぐ 相馬光学 浦明子社長

 光を利用した精密分析機器の開発を手がける相馬光学(日の出町平井)の2代目社長となって11年目。創業48年のものづくり企業の社長として、お客さまが必要とする製品を作り、満足してもらうことに喜びを感じている。

 自社製品の根幹をなすのが、父であり創業者の浦信夫会長が前職の日本電子で学んだ分光器。光を波長ごとに測定する機器で、主に理化学分野の基礎研究に使われる。同社はこれまで依頼を受けて作った数々の研究機器を牛肉の脂質測定装置など品質管理の分野に応用し、業績を伸ばしている。

 開発当初、箱型だった肉の脂質測定器は、その後扱いやすいハンディータイプに改良。「これをもっと使いやすいペン型にすれば、スーパーの肉売り場で一般の主婦がピピっと旨味を測定し、こっちのトレーよりこっちのほうが旨いと判別できるようになるかもね」と浦社長は、既製品の改良が新たなヒット商品につながる可能性を示唆する。

 「経営が苦しかった時代も、いつか必要とされる時が来ると信じ、我慢して分光器をやり続けていた結果、今がある」と創業者の苦労に思いをはせる。実際、「相馬さんしかできない仕事」と頼られる場面は増えている。たった一人の依頼であっても、世の中に必要な製品であれば応じたい—。創業以来の精神は、しっかり受け継いでいる。

 思い描く会社の将来像について「会社を大きくしようという願望はない。従業員は最大でも30人規模(現在21人)、顔の見える範囲のメンバーでお客さんに満足していただける商品を作り続けられたら」と謙虚な願いを語る。

 数ある金融機関の中で地域の信用金庫を利用するのは、「私にとって、あ・うんの呼吸でお付き合いできるのが西武信金さん。電話するとすぐ駆け付けてくれるし、本当に困った時に助けてくれたのは西武さんだった。『うちの番頭さん』のような信用度がある」と地域に根差した信金が近くにあるのは心強いという。

 本業の傍ら女性後継者が集うSEIBU LADY LINK(SLL)、若手ものづくり経営者でつくる多摩産業人クラブの会長を務め、商工会や三吉野工業団地懇話会など地域の集まりにも可能な限り参加する。本業に直結しないようでも、近くの人とのつながりが巡り巡って遠くの仕事を運んでくることがある。異業種との交流は視野を広げてくれる。

 豪快な飲みっぷりと、とんちの効いた会話で、全力で飲み会を盛り上げるため、「1回会ったら忘れないね」とよく言われる。「これはうれしいこと。デカいおばさん、よく飲む奴、何でもいいから覚えてもらうことがポリシーなのよ」と屈託がない。

 ストレス発散法はよく寝ること。


プロフィール

浦 明子社長(49)

1974年、日の出町生まれ。バレーボールの特待生として高校・短大に通う。卒業後、入社が決まっていた実業団のバレー部をけがのため辞退。95年相馬光学入社、営業部長、常務取締役を経て2013年、同社社長。


訪問者

西武信金 日の出支店
コーディネート担当
石川さん(24)

地域とのつながりに関するお話が印象的でした。直接的に業種のつながりが無くても、何かあった際に思い出してもらえるよう意識しているとのことでした。私も地域の皆さまに一番に思い出していただけるような職員になるべく、日々の営業活動に精一杯取り組んでいきたいです。