民話と昔話の奥深い世界へ 民話の本屋パングル・バーン 

 民話と昔話を専門に扱う本屋パングル・バーンが4月1日、青梅市藤橋にオープンした。自宅を改装した店内には、日本をはじめ北欧やアジアなど各地に伝わる伝承や神話、民俗学にまつわる本が並ぶ。店主が集めた古書も販売する。

地域ごとの本が並べられた店内。郷土玩具も展示されている

 店主の吉村麗子さん(60)は、3月まで地元企業で事務職として勤務。幼い頃からテレビ番組の「まんが日本昔ばなし」や絵本で読む民話が大好きだったという。

 開店のきっかけは、娘が「ダイダラボッチ(日本の各地で伝承される巨人)」をジブリ映画のキャラクターだと勘違いしていたこと。民話を子どもに伝えられていなかったと気付いた。世の中に民話を伝える機会になればと店を始めた。

「元気な限り、店を続けていきたい」と話す吉村店主

 店にカフェスペースも設けた吉村店主は「都心へ行かなくても近所で楽しめる、立ち寄って誰かと出会い、つながり、たわいないおしゃべりができる場所にできれば」と話した。

 6月21日には店内で3回目の読書会を開く。東北地方で50年に渡り民話を集めてきた小野和子さんの「あいたくて ききたくて 旅にでる」を題材に参加者それぞれが感想を共有する。

2席のみだがカフェコーナーがあり、落ち着いて本を読むこともできる。コーヒー400円。チャイやホーリーバジルティーも人気

 青梅市藤橋2-296-5。10時〜18時。水、土曜定休。問い合わせ、読書会の申し込みは090(5424)9069まで。(多恵)