建築現場で注目 液体ガラスで木を強く、美しく 檜原村の話題のトイレやベンチも

檜原トイレ差し替え
インスタ映えすると話題になった檜原村の公衆トイレにも液体ガラスが塗布されている

建築現場で液体ガラスが注目を集めている。腐食などから木材を守り、長持ちさせる。2020東京オリンピック大会のスタジアムが木材で建設されるなど木造建築志向が高まる。多摩産材の活用を都が推進し木材消費を後押しする中、劣化が早いという木材の弱点を補う液体ガラスの需要は今後一段と高まりそうだ。(岡村)

液体ガラスを製造販売するニッコー(本社・杉並区、塩田政利社長)によると、話題の山の手線の新駅、高輪ゲートウェイでも使われているという。このほか東京駅ステーションギャラリーの床材など施工例は広がりをみせる。
西多摩では檜原村都民の森のベンチや6000万円を投じ同村上元郷に建った公共トイレにも使われている。
液体ガラスの良さは、自然の有機物である木、竹、紙などを無機物である液体ガラスで保護して改質、強化できること。改質された木材は空気も通し木の香りも消さず、それでいて水は通さない。木の特性を失うことなく耐久性が格段に向上した木材となる。
しかも燃えにくく、シロアリにも強い。木材に塗るだけで防炎、防腐、防蟻のほか、汚れ、ささくれ、紫外線劣化にも効果がある優れものだ。
用途は広がりを見せており、木材のほか、スマートフォンの保護剤としても使われ始めている。
ニッコーは八王子市横山町に営業所がある。問い合わせは042(649)1277まで。