浸水被害の山田下分自治会 地域力で災害乗り越え 関所設けて不審者シャットアウト
台風19号で浸水被害・土砂崩れが多発したあきる野市では、公の助けを待たず住民同士の助け合いで片付けなどを行った集落が目立った。養沢、盆堀、小和田、中村、山田などは自治会単位で作業にあたった。
このうち14戸が床上浸水し、秋川沿いの道路に土砂が流れ込んだ山田下分地区には、台風翌日の13日に約120人、14日は約200人のボランティアが駆けつけ、土砂を片付けた。同自治会(岡村晃会長)が山田上・中分、新宿自治会にも呼びかけ、地域の神輿会、ソフトボールの会などからまとまった人数を集めた。
同自治会では、災害時の混乱に紛れて不審者や悪徳業者が侵入するのを防ぐため、17日から4日間、集落の一角にテントを設置。朝から夕方まで役員や防災リーダーらが交代で立ち、門番のような役をした。
「被災した住民がさらに詐欺などの被害に遭わないようどうしたらいいか考えた」と岡村自治会長。出入りする人にテントの受付で氏名や所属を記入してもらい、面識のない市外の業者には引き取ってもらった。ボランティアの申し出は市を仲介して受け入れたという。(伊藤)