東秋留駅前 クラフトサロン縁 奥深い金継ぎの世界を学ぶ13年続く教室 思い出の器を修復

野口さん(左)に相談しながら作業を進める

東秋留駅前のクラフトサロン縁(あきる野市野辺)は、13年前から金継ぎ教室を月に一度開いている。14日には2クラスが開かれ19人が参加。都内や近県からも参加者が集まる人気の講座だ。

教室は三上裕子オーナーが「地元で金継ぎを学びたい」と講師を探したことから始まった。長野県塩尻市在住の漆芸家、野口義明さん(67)に毎月、通ってきてもらい指導を受けている。

作業をしながら、おしゃべりも楽しむ参加者

金継ぎは割れたり欠けたりした陶磁器を漆で接着し、最後に金で装飾して仕上げる伝統技法。壊れた物をもう一度修理して使えるようにするだけではなく、割れた部分に沿った金線をアートとして鑑賞する楽しみもある。

工程は割れた部分に小麦粉と漆を水で練った麦漆を塗って接着させる。数週間乾かした後に余分な部分を削り、また、漆を塗って下地を作っていく。

漆は気温や湿度で乾き方が変わるので練り方はそのつど確かめながら行う。欠けた部分の大きさやヒビの入り方によって埋める材料や、工程も変わるため、それぞれが講師に聞きながら作業を進めている。

同市野辺の堀江純子さんは「集中して作業する時間がいい。思い出の器が元通りになるのが魅力」と話す。「細かい作業を夢中でしている時間が好き」「最後に金を入れた時が楽しみ」などと参加者らは話していた。

金継ぎは茶道の広まりとともに茶器を修復する技術として発展した。野口さんは陶芸や茶道にも造詣が深く、「技術を伝えるだけではなく陶器の種類や土、茶道や漆のことなど幅広く伝えたい」と話す。

生徒でもある三上さんは「いかに丁寧に作業したかにより出来栄えが異なり、金の入れ方もセンスが問われる。奥が深い世界に魅せられ、長く続けている方が多いようです」と話した。(山石)