土地の公示地価 西多摩 住宅地で上昇鈍く 工業地はしっかり上昇

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西多摩では地価の上昇が鈍い(青梅市の河辺駅前)

都はこのほど、土地の公示地価(1月1日時点)を発表した。多摩地区26市と町で住宅地、商業地、工業地の用途別で調査が行われた。西多摩では全用途を見ると、福生市と羽村市がいずれも0・8%上昇したが、青梅市はマイナス0・8%で、都内で唯一マイナスになった。あきる野市が0・0%で横ばいだった。
公示地価は土地取引の目安にするため国土交通省が年1回公表している。都内では比較できる2554地点のうち、2243地点で価格が上昇した。マイナス金利で資金が不動産市場に流れ込んでいるほか、景気の回復が確実なことなどが背景にあると見られる。
昨年に引き続き3大都市圏だけでなく、地方都市でも地価が上がる地点が増え、回復の裾野は広がっている。ただ、総じて二極化が進んでおり、将来性のある地点で上昇率が加速する一方、枠からはずれた地点は置き去りの傾向がある。
西多摩の住宅地では福生市が0・7%、羽村市が0・2%上昇したが、青梅市がマイナス1%、瑞穂町が同0・1%で下降。あきる野市、日の出町が横ばいだった。
商業地は、商業施設が集積する武蔵野市のプラス6・9%を最高に、立川市の同5・3%、小金井市の同4・6%が続いた。
西多摩では、あきる野市は横ばいだったが、福生市の同0・9%を筆頭に羽村市が同0・6%、日の出町が同0・5%、青梅市が同0・1%で総じて上昇した。
西多摩の工業地では、羽村市が同5・9%と大きく上昇。日の出町が同4・9%、瑞穂町が同3・0%、あきる野市が同1・4%と全体的にしっかり上昇した。圏央道の2つのインターチェンジが至近にあるなどが背景にある。(岡村)