東京の一番奥の「角打ち」で味わう 青梅沢井の福島屋酒店 リーズナブルに品ぞろえを楽しむ

青梅市沢井の小澤酒造の隣にある福島屋酒店。店の前の看板には「角打ち(立飲み)」とある。入ってみると、店内の一角に7~8人が立ち飲みできるカウンターがあり、お猪口やグラスも用意されている。
「角打ち」とは、酒屋で購入した商品を店で立ち飲みするというもの。もっともリーズナブルに、しかもその酒屋さんの品ぞろえを楽しめるとあり、今再び静かに人気を呼んでいるスタイルだ。
「角打ちを始めたのは3年前。地元の人や、ハイキング帰りの方など、ここで飲むことを楽しみに訪れてくれる人も多い」と店主の福島悟さん(52)。
福島屋は80年近くこの地で店を営み、現在3代目。かつては店にあった囲炉裏に近所の仕事帰りの人達が集まって酒を飲んでいったという。「酒屋は古くから地域の人達が集い、酒を飲み交わす場所でした。角打ちスペースを、そんな街の魅力ある場所にしたい」と福島さんは話す。
店で売られている乾きものや缶詰を購入しておつまみにできる。福島屋は地元小澤酒造の銘柄が充実しているのも特徴。青梅や奥多摩でのみ売られる地域限定品を味わうのも楽しい。
お酒を飲みながらしばし店で過ごすのは、店主の人柄に触れるような、角打ちならではの楽しい時間になりそうだ。(澤村)