やっぱり食べたいナポリタン特集

パスタ料理はさまざま世にあふれるけれど、時に無性に食べたくなるのが、「ナポリタン」。おいしいナポリタンの店を紹介します。

自家製デミグラスソースが隠し味
愛され続ける地元の洋食屋さん
洋食キッチンシオン

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小エビが乗っておいしそう。ランチでは フライとのセットもある

武蔵五日市駅から徒歩10分、檜原街道沿いにある洋食キッチンシオン(大野則章店主)=あきる野市五日市=は、本格的で懐かしさも感じられる洋食を味わえるお店だ。
小エビやピーマンの乗った、上品で味わい深いシオンのナポリタンのファンは多い。「里帰りで久しぶりに来店し、メニューも見ずに『ナポリタン!』と注文してくれた娘さんもいました」と大野店主(65)は話す。
味の決め手は洋食屋ならではの自家製デミグラスソース。「肉と野菜を長時間煮込んだフォンドボーから作るデミグラスソースを加えることで、味にぐっと深みが出る」という。パスタは味をなじみやすくするためにゆでて冷蔵庫で一晩寝かせる。
この地に代々暮らして来た大野さんが店を開いたのは41年前。五日市で初めての洋食屋で、ハンバーグやオムライスの味は以来、地元客に愛され続けている。現在は、婿の陽一さん(39)と二人で厨房に立つ。なお店名「シオン」は、店近くの秋川の川辺に秋に咲く紫苑の花にちなんだ。
ナポリタンはミニサラダ付きで721円。創業以来の人気メニュー「サルベニア」は、カレーピラフの上にガーリックソースで炒めた肉が乗るシオンオリジナルな味(スープ、ミニサラダ付き1112円)。
営業時間は午前11時〜午後3時(ラストオーダー2時半)、午後5時〜9時半(同9時)。月曜定休(祝日の場合翌日)。問い合わせは042(596)0300まで。(澤村)

 

人気バンドのギタリスト絶賛
シンプルで懐かしい味
四十雀カフェ

四十雀カフェ2
こんもり盛られたボリューム満点のナポリタン。味も見た目もどことなく懐かしい

福生市民会館内にある四十雀カフェ(吉田宏輔シェフ)=福生市福生=では、人気ロックバンド「クレイジーケンバンド」のギタリスト、小野瀬雅生さんが絶賛したナポリタンが味わえる。
具材はマッシュルームに玉ねぎ、ピーマン、ソーセージとシンプル。ただ「パスタはゆでて一日置いたものを使う」「ソーセージはしっくりくる味のものをナポリタンのためだけに仕入れる」など吉田シェフ(41)の細やかなこだわりが。
「昔食べたことのあるようなシンプルな味にしたかった。ゆでたてのパスタを使うとソースをはじいてしまって、イメージと違った」と吉田シェフ。一日置かれた柔らかいパスタは、ケチャップや赤ワインを使った酸味のあるソースをしっとり吸い込んでいる。
小野瀬さんは同市民会館でライブがあった昨年8月、その年の春にオープンしたばかりの同店に初来訪。今年9月のライブの際も連日訪れ、ナポリタンとハヤシライスを味わい、自身のブログで絶賛している。
ナポリタンは750円。「寿司ふぐ 吉田」(同市福生)の二代目板長でもある吉田シェフが、寿司用に仕入れたイカを使って作る「自家製イカスミのパスタ」(1000円)もおすすめ。カレー・ハヤシライス(各750円)とパスタは野菜だしのコンソメスープ、サラダが付く。
営業時間は午前10時~午後4時(ランチは11時~3時)。月曜定休(祝日の場合は翌日休)。問い合わせは042(552)1711市民会館まで。(佐々木)