歴史深い旧大久野郵便局舎で旬の食材活かしたランチとカフェ 星宿
日の出町の大久野郵便局隣にひっそり佇む白い洋館。1935(昭和10)年にできた旧大久野郵便局舎で、毎週金曜日のみランチとカフェを提供する「星宿」として扉が開く。
この建物には長年、組木絵サロンおおぷなあがあったが、2010年に閉店(のち近くに移転)。空き家になっていた旧局舎を「皆が集える場所として活用できれば」とオーナーの西川さんが友人の山﨑さんを誘い、7年前に開店した。二人とも「特別なことはしていないので。表に出るのは恥ずかしい」とフルネームは非公開。
ランチメニューは1種類(800円)。青梅市内で友人が育てた無農薬野菜や、西川さんの実家がある南信州の食材を中心にお膳は彩られる。「その時季のものを使うので毎週内容は変化します」と料理担当の西川さん。
ランチにはピンク色のまん丸おにぎりが付くのが定番。西川さんが実家で育てた無農薬米を使用し、紅麹を炊き込んでいる。「お米が好きなので、ごはんがおいしく食べられるおかずを作っています」という。私が訪れた7月の暑い日は、信州の夏の定番だというキュウリと塩イカの粕もみ、素揚げしたズッキーニやインゲン、トマトなど夏野菜が盛りだくさん。
ケーキセット(飲み物付き750円)も絶品。季節の果物、国産の良質な食材を使った、山﨑さんお手製のケーキは3~4種類が用意されている。ハーフサイズにカットしてもらい、2種類いただくこともできる。
「旬のものは手をかけなくてもおいしい。自分たちが好きなもの、食べたいものをお出ししているだけなので、特別なことはしていないんですよ」と西川さん。自然体で無理のないスタンスが心地いい。
営業時間は正午~午後6時ごろ(金曜のみ)。駐車場あり。全15席。問い合わせは080(5642)4369まで。(佐々木)