第35回の今年で最後 あきる野映画祭 26日~28日、五日市会館で 「映画館のない町に映画文化を!」
「映画館のない町に映画文化を!」をスローガンに1985年から続いてきたあきる野映画祭(同実行委員会主催)が、今年で終わりを迎える。最終回となる第35回映画祭が26日~28日、同市五日市会館で行われる。
上映作品は表のとおり。26日は国立映画アーカイブが提供する35㍉フィルム作品を上映。山口百恵、原田知代、宮沢りえ、松田聖子といった実力派女優の初演作を集めた。この日の上映のみ1作300円の入れ替え制。
27、28日は最終回にふさわしく、しっとりとして味わい深い作品を中心に上映する。樹木希林や萩原健一など近年他界した名俳優の演技をじっくり見てほしいという。若い世代にも足を運んでもらいたいと、この2日間は高校生以下の鑑賞料を無料にした。
実行委員長の栗原一夫さん(64)は「映画祭が始まったころから時代は変わり、テレビやスマホで気軽に映画が見られるようになったが、臨場感や迫力、周囲との共感などいろんな面で劇場で見る映画とは違う。一人でも多くの人に映画祭に来てもらい、本来の映画の面白さを共有できたら」と話している。
チケットは市内事業所等で販売中。1日通し券で前売り1000円、当日1500円。
なお、映画祭終了後も実行委員会は存続する。35年もの長い期間、イベントを運営してきた組織を解散するのはもったいないという声を受け、残すことになった。映画祭自体の復活は資金面等で難しいというが、市内で行われる映画関連イベントのサポートなどをしながら、映画祭の流れをくむ動きを模索していくという。
問い合わせは042(595)1135同市観光まちづくり推進課まで。
*次号で映画祭の歴史を振り返ります。(伊藤)