「清流秋川」全国に証明 全国63河川が参加

ききアユ1
表彰状を手に受賞を喜ぶ秋川漁協の正副組合長

「第22回清流めぐり利き鮎会」で2度目の準グランプリに輝いた秋川。清流を自負する全国の河川がこぞって参加するこの大会で2位の結果は、秋川が清流として認められた証といえる。
高知市内のホテルであった今年の利き鮎会には全国28都道府県の63河川が参加。10ブロックに分かれて1次審査を実施した。集まった約320人が審査員となり、塩焼きや天ぷらなど調理されたアユを堪能。姿や香りなど5項目を判断基準に「最高の鮎」「2位の鮎」に投票した。
2次審査はステージ上で行われ、各ブロックの1位計10河川の中からグランプリ1河川、準グランプリ8河川が選ばれた。
秋川を管轄する秋川漁協の安永勝昭組合長は「今年入賞したのはグランプリの和良川(岐阜)を含め、美山川(京都)、佐見川(岐阜)など山間地の小河川が多かった。どこも水温が低く、水がきれいな川だ」と共通点を挙げ、秋川も上流部のアユを出品したことが結果につながったと分析する。
加えて上流部の下水道がほぼ完備し河川環境が劇的に改善したことを勝因の一つに挙げた。17日には上流部にあたる檜原村に坂本義次村長を訪ねて受賞を報告。坂本村長は「秋川のアユの旨さが全国に知れ渡ったことで、川の水がきれいだと証明された。檜原のブランド力もアップする」と喜んだ。
秋川漁協は2015年から利き鮎会に参加。今回を含め4度グランプリを受賞している和良川を視察してアユの捕獲時期や輸送方法などを学び、成果を上げている。安永組合長はこれまで同漁協が取り組んできた河川の環境整備や釣り人へのマナー呼びかけなどに触れ、「挑戦しなければ結果は出ない」と地道な活動の積み重ねが実を結んだと話した。
丹波川は初出場
多摩川の源流にあたり、山梨県丹波山村を流れる丹波川が今回の利き鮎会に初出場。惜しくも1次審査で落選した。