モノレール西多摩東部の路線 瑞穂町、あきる野市、八王子市概ね賛同 羽村市が沿線首長に連携呼び掛け 循環路線は地域発展に多大な寄与
羽村市(並木心市長)は先月25日、多摩都市モノレールの瑞穂町、羽村市、あきる野市、八王子市への延伸実現に向け沿線首長に連携依頼を申し入れた。各自治体から賛同を得たという。
連携の依頼は羽村市のほか、同市市議会(橋本弘山議長)、同市商工会(増田一仁会長)が行った。並木市長らが八王子、あきる野、瑞穂の3自治体を訪問し、行政、議会、経済の連携を強め、取り組んでいくことで概ね同意をもらった。
同モノレールの延伸については、国土交通省が2016年に公表した交通審議会の答申で、東大和市の上北台駅から瑞穂町の箱根ヶ崎駅までの路線が「事業化に向けて関係地方公共団体・鉄道事業者等において具体的な調整をすすめるべき」とされた。都は昨年12月の未来の東京戦略ビジョンで「事業化に向けた調査に着手」と明記し、2020年度予算に調査費を盛り込んだ。
これらを背景に連携依頼では、瑞穂町から八王子市への延伸による多摩地域を相互に結ぶ循環路線の実現は、職と住のバランスのとれたまちにつながるとし、交通利便性の向上、商工業の発展、環境負荷の低減などに大きく寄与する事業と訴え、連携した取り組みを呼び掛けている。
多摩地域は都心から放射状に延びる東西方向の鉄道路線はあっても、南北方向の鉄道路線は少なく、同モノレールが計画された。現在は立川駅付近を中心に、上北台駅、多摩市の多摩センター駅を結んでいる。総延長は16㌔で、19駅がある。
玉川上水駅で西武拝島線、立川北駅・立川南駅で中央線、南武線、高幡不動駅で京王線、多摩センター駅で京王相模原線と小田急多摩線に接続している。箱根ケ崎駅に延伸することで八高線と接続し将来、羽村市、あきる野市の路線が実現すれば中央線、武蔵五日市線と接続する。(岡村)