多摩青梅七福神で花めぐり 

紅梅白梅が咲く聞修院
地蔵院の宝珠梅

 新型コロナウイルスの影響で日常生活が激変している。巣ごもり生活を強いられる人も多いだろう。長引けば心身ともにストレスがたまる。気候のいい時は可能な限り屋外に出よう。適度な運動は免疫力を高める。花めぐりを兼ねて多摩青梅七福神を巡ってみた。
 出発は青梅駅。5分も歩けば大黒天を祀る延命寺(住江町)だ。例年3月下旬に開花する樹齢100年の白木蓮が迎えてくれる。その後はソメイヨシノが追いかけるように咲く。
 3分ほどで着く毘沙門天を祀る宗建寺(千ヶ瀬町)は境内の中心と池の隣に大きな羅漢槙の大木がある。「夫婦槙」と呼ばれるこの羅漢槙は、樹齢400~500年と言われている。
 弁財天の玉泉寺(長淵)は多摩川の南岸にあり、宗建寺からは25分ほど。本堂東南の弁天池小島に弁財天を祀ったのが寺の始まりだ。境内にはツツジなど多彩な草花があり、春には色鮮やかに咲き乱れる。
 35分ほどの道のりで恵比寿尊の清宝院(大柳町)へ。江戸末期に入間市の軍茶利明王地蔵院光円寺から移築した山門前に池があり、静かに咲く草花が風情を誘う。
 同寺で出会ったのが、瑞穂町二本木の西村太雅さん(瑞穂中3年)。母親の美智子さん、弟と一緒に七福神を巡る途中で、高校受験のお礼参りに訪れた。4月からは都立瑞穂農芸高校に通う。「将来は造園業に就きたい」と胸を膨らませている。
 多摩川を渡り15分ほどの歩くと布袋尊の地蔵院(畑中)には宝珠梅が迎える。吉野梅郷周辺で最も古い梅の1つ。
 福禄寿を祀る明白院(日向和田)には30分ほどで着く。かつてはシダレウメが迎えたが、ウメ輪紋ウイルス の影響で伐採された。境内はきれいに整い、可憐な草花が美しい。
 ここからは50分歩き寿老人の聞修院(黒沢)へ。紅白の梅が迎え、その後はサクラ、新緑が追いかける。
 出かける際は体調が万全なことを確かめ、疲れたら途中でやめることも大切。道中、手洗い、うがいは小まめにしたい。(岡村)