西多摩観光 自粛を呼び掛け 未曽有の休業、封鎖

全国で緊急事態宣言が発令され、外出自粛要請が出される中、青梅市、奥多摩町、檜原村などの観光施設周辺で混雑や渋滞が続いた。こうした状況を受け、西多摩エリアの多くの観光関連施設が臨時休業を決断した=下表=。この動きは、休業要請の対象外である宿泊施設などにも広がっている。

0430_休館_re.pngまた、青梅市、あきる野市、日の出町、奥多摩町、檜原村、小菅村、丹波山村は、首長が来街自粛をお願いするメッセージを発表。感染防止、健康を第一に考えたもので、「苦渋の決断」「辛い決断」であったことを伝えている。

西多摩地域広域行政圏協議会の調査(2017年)によると、5月の日帰り入込観光客数は、青梅市14・4万人、あきる野市16・7万人、福生市4・4万人、羽村市5・2万人、瑞穂町8955人、日の出町8955人、日の出町6・8万人、奥多摩町9・4万人、檜原村3・5万人で、合計で61・3万人。また、宿泊客数は最多の奥多摩町1・7万人を含め全体で3・5万人だった。

外出自粛要請は5月6日までの予定のため、同月末まで同じ状況が続くかは現時点で判断できないが、観光関連事業者にとっては、連休の入込がなくなってしまう影響は計り知れない。都の休業要請に応じれば、十分とは言えないまでも50万~100万円の協力金をもらえる業種もあるが、要請対象外の場合は、休業せざるを得ない状況にありながら補償はなく、非常に厳しい経営を強いられる。

新型コロナの感染拡大を防止するとともに、早急に支援策が打ち出されることが望まれる。(宮前)

▼このほか中止が決まっている5月中のイベントは青梅大祭、塩船観音寺つつじまつり(青梅)、日の出祭(御岳山)、多摩源流まつり(小菅)、人里の市(檜原)など。