竹繊維マスクが好評 介護衣類「りゅうぐうのつかい」で制作

3サイズ制作している竹繊維マスク(手前から子ども用、M、L)

青梅市新町の三川みどりさん(53)は新型コロナの影響によるマスク不足を受け、「少しでも役に立てたら」と4月から手作りのマスクを販売。中でも天然の抗菌作用のある竹繊維で作ったマスクが好評で、夏本番を前に注文が相次いでいる。

三川さんは「りゅうぐうのつかい」の屋号で、寝たきりの人の介護衣類を制作・販売している。介護を受けている高齢者は肌が弱いことが多いため、「なるべく肌にやさしい素材を」と探す中で、天然の竹繊維と綿を合わせた布に出合ったという。

竹繊維は一般的に天然の抗菌作用があり、カビやダニの繁殖を抑えるといわれている。また通気性に優れ、脱臭効果もあるとも。竹は成長が早く、農薬や肥料なども使わずに育てられるため、地球環境にやさしい繊維としても注目を集めている。

三川さんはこの布を介護服の制作に使用していたが、周囲の勧めや、「不織布のマスクで肌荒れをするようになってしまった」という悩みを聞き、マスクに使用することにした。当初は2枚仕立てで作ってきたが、「夏は熱中症も心配。より涼しくて呼吸のしやすいマスクを作ってほしい」といった要望を受け、1枚仕立てのマスクを制作。「幼稚園や学校に行く子どもに持たせたい」との声もあり、子ども用サイズも作り始めた。

「通常のマスクより薄い素材で、感染を完全に防ぐものではありません。竹繊維のマスクの上に不織布のマスクを重ねて、肌荒れを軽減している方もいます。環境に合わせて使い分けてもらえたら」と三川さん。「肌が弱くてトラブルが起きやすい人は、一度試していただき気に入ってもらえたらうれしい」と話していた。

子ども用は縦11㌢×横15㌢(3枚セット2000円)。大人用はMが縦14・5㌢×横18㌢、Lが縦15㌢×横20㌢(いずれも枚セット2400円)。サイズは多少の誤差あり。耳にかけるゴム紐にもこだわり、やわらかくて伸びのよい素材を使用している。

購入、問い合わせはりゅうぐうのつかい公式サイトから。(佐々木)