北秋川最奥テイクアウト店「ハイイロチョッキリ」オープン 地元野菜の弁当、スパイスカレー提供 小林家住宅 総角沢モノレール入口

本格派のスパイスカレー

水と緑に恵まれた檜原村藤倉の山里に25日、村の野菜などを食材にした弁当とオリジナルのスパイスカレーをテイクアウトで提供する「ハイイロチョッキリ」がオープンする。安武竜太郎さん(38)と妻の早紀子さん(39)が切り盛りする。

安武さんは熊本市出身。20歳で上京。飲食業や古物商、実家の家業などに携わり、東京と熊本の2拠点生活を続けた。福生市の飲食関係の職場で早紀子さんと知り合い、11年前、熊本に居た時に結婚した。

2年前から早紀子さんの実家があるあきる野市小中野に腰を落ち着け、インターネット販売も手掛ける古物商とパニーニやシフォンケーキ、かき氷などのキッチンカーの仕事を続けている。

店のそばには清流が流れる

国指定重要文化財の小林家住宅の総角沢モノレール駅のそばにある妻の実家の峰岸家が所有する建物を有効利用できないかと、準備を始めたのが2年ほど前。コロナ禍で計画は幾分遅れたが、施設の改修などを仲間に手伝ってもらい、夏休みに合わせオープンに漕ぎつけた。

弁当はおいねいもや舞茸など村で栽培される野菜を使った料理と雑穀米。メニューは主に料理上手な義母のふき子さん(65)が伝授した。スパイスカレーはいくつものスパイスをブレンドした本格派。駅弁などに付いているポリ茶容器でお茶も提供する。

「北秋川最奥の店になります。峰岸家は小林家の末裔でもあり、住宅を多くの人に知ってもらい、訪れる人が増えればうれしい。弁当を通し、地域を盛り上げていきたい」と安武さん。

建物の前には総角沢が流れ、清涼感は抜群。立地を活かして、今後は宿泊やミニキャンプ場の運営も考えていきたいという。

ちなみに「ハイイロチョッキリ」はゾウムシの仲間。枝をちょっきり切り落とすことから名前が付いた。が、安武さんは商売に関連した意味を持たせた。意味は店を訪れた際のお楽しみに。

営業時間は11時~16時。火・水曜定休。問い合わせは080(2693)2638安武さんまで。(岡村)