あきる野市 不登校の子を社会へ チャレンジ学習塾が通信制高校 4月入学生を募集
あきる野市秋川のチャレンジ学習塾高等部通信科(戸高礼司代表)が4月入学生を募集している。同塾で週2日、各2時間の通信授業を受講すると、3年間で高校卒業に必要な74単位が取得できる。
市内唯一の通信制高校。長野県上田市に本校がある「さくら国際高校」の学習拠点として昨年10月に開校した。4月入学生が第1期生となる。
生徒は原則、秋川駅北口にある同塾に通い、本校の通信授業を受講する。自宅での受講も可能だが、通塾により手厚いサポートが可能になるという。独自の取り組みとして地元商店会の催しや地域の清掃活動などに参加し、社会と接する機会を作る。
代表の戸高さん(43)は大学卒業後、商社勤務を経て30歳で脱サラ。海外製ソフトウェアをアジア圏の国に販売する事業の傍ら2017年に塾を開いた。子どものやる気を引き出す指導法で小中学生約70人を教える。
通信高校を開設したのは、不登校の子を社会に送り出したいという思いから。あきる野商工会に所属し地域の経営者と人脈を築く中で、多くの事業所が若い人材を求めていることを知った。ところが大半の事業所の採用条件にあるのは「高卒以上」。戸高さんは「高校を卒業しなければ社会人のスタートラインにも立てないのが現実。でも、不登校の子にもチャンスはあっていい。若い人を育て、人と会社のマッチングができれば」と夢を語る。
入学条件は3月に中学卒業見込みの人か、すでに中学を卒業した人。作文、本人と保護者の面談を経て随時選考する。年間授業料は総額62万円(教科書代含む)。対象家庭は約12万円~25万円の就学支援金が受けられる。授業は1コマ5人以下の少人数制。生徒は月曜~金曜の10時~14時のうち週2日、2時間を選んで受講する。問い合わせは042(533)3963まで。(伊藤)