青梅 とりこくラボ 2期生を募集中 IT業界の即戦力を育てる

青梅市河辺町の日本パソコン能力検定協会(吉田真代表理事)が主催する「とりこくラボ」では大学生にプログラミングやウェブサイト制作などIT関連の技術を学ぶ場を無料で提供している。受講生は課題をこなすうちに、幅広い技術を身につけていくという。

とりこくラボの名前は授業が17時の「酉の刻」に始まることからつけた。昨年3月の開校以来、4人の1期生にオンラインを含めて22回の授業を実施。最初は既存のウェブサイトと同じものを作る課題で、ページのレイアウトや別のページにリンクをつなげるなど、基礎的なことを学んだ。自分で組み立て、IT言語の役割や扱い方の基礎を身につけた。

その後、系列団体主催の「全国硬筆コンクール」のオンライン展示サイトを制作。デザイン、プログラミング、サーバー管理など必要な作業を4人で分担し、昨年10月に公開した。閲覧者の意見をもとに受講者同士でミーティングし改良を重ね、応用力をつけた。

1期生を束ねる吉田玄さん(東洋大学2年)は独学での挫折経験を明かし、「興味があっても何をしたらいいのかわからない人が多いと思う。ここでは実践的な課題が提示されるので、挫折せずに取り組むことができる」と話した。

講師は吉田真さんと宮﨑太朗さん(同協会理事)が務める。2人は課題を提示し受講生を導くが、根本的な解決法は教えない。「ITの仕事は今後も増えていく。独立して仕事ができる人を育てていけたら」と宮﨑さん。「業界は移り変わりが激しく、ついていくのが大変。ここでは自分で学ぶ力を身につけさせます。魚を与えるのではなく、魚を釣る方法を」と吉田さん。

4月開校の2期生を募集している(定員3名)。現在受講中の1期生4人も引き続き在籍し、後輩の指導にあたる。(藤野)