戦争体験を冊子に青梅市中央図書館で貸し出し開始

市の遠景が表紙を飾る

青梅市は3月に刊行した冊子「戦後75年 未来を生きる皆さんに私たちが伝えたいこと」の貸し出しを、このほど中央図書館で始めた。市民安全課の小林茂子係長が中心となり、市内在住の戦争体験者から聞き取りで集めた戦争経験をまとめたもの。

市は平和事業の一環として、戦争を繰り返さない、広めないために、5年ごとに戦争に関する冊子を刊行している。今回は戦争を知らない若い世代が読んでも背景が思い浮かぶよう身近な出来事や、記憶の中にある日常の生活をテーマに広報の募集で集まった9人の戦争体験者から聞き取った内容を収録した。

戦争がテーマだが凄惨さを取り上げた描写は少なく、クラスに5足程度しか入ってこなかった運動靴を譲り合って使ったことや、自給自足のために庭を耕して畑にしていたことなど、身近な戦時中の様子を描いている。

中央図書館4階の調査・研究の棚で閲覧、貸し出しが可能。分館での貸し出しも予定している。問い合わせは0428(22)6543中央図書館まで。(藤野)