誰でも作れる鉢カバーキット 青梅 丸福木工が発売

知人の子が彩色まで手掛けた鉢カバーの使用例

トラックやコンテナの荷役作業に使う木製パレットを製造販売する青梅市今井の丸福木工(福澤稔社長)は21日、「じぶんでつくる#鉢カバーのりものシリーズ(全4種)」を発売した。木材をカット、面取りしたキットになっており、ドライバー1本で簡単に組み立てることができる。

同社は1972(昭和47)年創業。最初はテーブル製作の会社だったが、家具やパーテーション、現在のパレット製造に至るまで時代に合わせてあらゆる木工品を作り上げてきた。これまでパレット製造で出た端材を廃棄していたが、板状の状態のいい端材もあり、全部捨てるのはもったいないと感じていた。

完成品の鉢カバーを販売するという案もあった。だが、コロナ禍で「おうち時間」が増えたことでDIYをする人が増えていると知り、知人の子どもからも「自分で作ってみたい」と言われたことから昨年秋、福澤社長と従業員で娘の阿部順子さんの2人で木工キットの開発を始めた。パーツの種類が多いと作るのが難しくなるため、タイヤ部分などパーツの大きさをそろえてなるべく簡略化しつつ、少しでもリアルに見えるようデザイ
ンは試行錯誤を重ねた。材料は端材の中でも節が少なくて扱いやすく、色がきれいなトドマツを採用した。

小学2年生以上が作ることを想定し、安全性を意識して釘やのこぎりを一切使わずネジで留めるようにした。ペンキやアクリル絵の具で好みの色に着色すると、世界に一つの鉢カバーになる。

阿部さんは「知り合いの子どもに試作してもらいましたが、個性が出て面白い。夏休みの工作におすすめですよ」と話す。福澤社長は「4種類で終わりではなく、別の乗り物をデザインして、シリーズを増やしていきたい」と話した。

キットの店頭直販価格はSL9350円、三輪車6490円、トラック8580円、船7590円。購入は丸福木工(8時~17時)またはオンラインサイトで。問い合わせは0428(31)4807まで。(藤野)