奥多摩町 町内ボラが河川の清掃 観光客増でマナー違反に対応

奥多摩町で18日、町内在住者を中心としたボランティアが集まり、奥氷川神社(同町氷川)下の河原と、鳩の巣渓谷(同町棚沢)で清掃活動を行った。雨が降る中、飲食店などの事業所、町役場、観光協会、保育園などから45人が参加。4班に分かれ、焚き火跡の撤去や、たばこの吸殻、ペットボトルなどのゴミを拾った。

企画したのは同町地域振興財団に所属する白田武司さんと町内の観光用公衆トイレを清掃するオピトのリーダー大井朋幸さん。それぞれの仕事としてではなく、一町民として計画。当初は5人程度が参加してくればいいと考えていたが、呼び掛けると日頃から問題意識を持つ多くの人の賛同を得られた。

応援に駆けつけた師岡伸公町長は「これだけ多くの人が集まり、一つの問題について考えることに意義がある」と話した。

白田さんは「他県で河川でのBBQを禁止するような動きもある。だが、観光地として禁止にするのではなく、何か別の方法でゴミの問題を解決したい。参加してくれた皆さんと共に考えていきたい」と活動の意図を明かした。

同町では、新型コロナの影響で県境をまたぐ移動が制限されたことや近場で自然に触れたいなどの理由から観光客が増加。ゴミの放置が問題となっている。観光客からゴミを有料回収する試験的な取り組みや、町内の清掃ボランティアにゴミ袋を無料配布するなど、問題の解決に向け取り組んでいる。(鋤柄)