瑞穂に新たな施設開設 わーくあっぷ瑞穂 障害ある人の就労を支援

作業の手を休め集合した利用者、スタッフら。最後列から顔を出すのが久保代表

生活介護、就労継続支援B型施設「わーくあっぷ瑞穂」が1日、同町箱根ヶ崎にオープンした。駐車場と庭を含め敷地は約500平方㍍。保育所を改装した2階建ての施設には、障害の度合いや種類に合わせた作業スペースが確保されている。1階は車いすでも悠々移動できる。

「わーくあっぷ」は羽村市、福生市など立川以西に6カ所ある障害者支援施設。代表の久保勝則さん(53)は事業所新設にあたり、当初は生活介護にしぼった施設を想定していた。だが、町から社会資源として就労継続支援B型の追加を強く求められ、2種類の事業を行う運びとなった。町内の生活介護施設としては2事業所目、B型施設としては3事業所目。

就労継続支援B型は、障害のある人が一般企業への就職が困難な場合に、雇用契約を結ばずに軽作業などの就労訓練を行うことが可能な福祉サービス。同施設では定員を10人とし、大手学習塾の教材作製や米軍横田基地関連の清掃などに従事している。

生活介護は定員20人で、全介助が必要な重度の障害者も受け入れる。「可能な限り利用者の希望に応えたい」と、ワゴン車を4台そろえ、送迎と給食は無料で提供する。

施設を20まで増やすのが目標という久保さん。その真意を「障害者福祉の制度には制約が多いが、事業者の工夫や努力で利用者やその家族が望む形にもっと近付けるのではないかという気持ちがある。もっとできるんだということを、実績で示したい」と説く。それにより社会に対する責任感が増す点にもやりがいを感じるという。

同施設では前述の作業に加え、近いうちにコーヒー豆の焙煎、販売を始める。ほかにも障害のある人が取り組める軽作業を募集中。施設見学は随時受け付けている。問い合わせは042(557)8337まで。(伊藤)