燃え上がる火に願い 各地でどんど焼き

あきる野市舘谷地区
例年、中学生がお飾り集め

まだ暗いうちに地域の子どもたちが点火する

 あきる野市の下舘谷自治会(田野倉忠自治会長)が中心となって行う舘谷地区のどんど焼きが10日、錦江閣下の河原であった。日が昇る前の6時30分に地域の子らが点火。見物に集まった地域住民らは勢いよく燃え上がる火に明るい年になるよう願いを込めた。

 同地区では例年、松の内が明ける新年7日、地域の小中学生が各家を回り、正月飾りを集めるのが習わし。ここ2年はコロナ禍で回収活動は縮小傾向。どんど焼きも小ぶりとなっているが、今年も私市順一さんの指揮で7日にどんど焼きを組んだ。

 点火前、田野倉自治会長は「今年もなんとか続けられてよかった。良い年になるよう願っている」とあいさつした。見物人の中には子ども時分にお飾り集めをしたという人も多く、「当時は朝4時から集めて歩いた」「おひねりをたくさんもらった」などと思い出話を聞かせてくれた。(伊藤)

 

奥多摩町小丹波地区
園児らも参加

役員に手伝ってもらいながらだるまを火に入れる園児

 正月のしめ飾りや古いお札などを焼く新年恒例の「どんど焼き」が8日、奥多摩町の小丹波自治会コミュニティー広場で開かれた。主催は同町老人クラブ寿会(原島勝会長)。

 全国的には1月15日の小正月に合わせて行う地域が多いが、同地区では毎年8日と決まっている。

 9時から正午まで3時間、奥多摩消防署(茂木猛署長)の職員4人が見守る中、近隣住民や古里保育園の園児らが参加し、1年の無病息災を祈った。

 原島会長(83)は「コロナ禍で例年のように甘酒を振る舞ったりはできなかったが、今年も無事に行えて良かった。普段顔を合わせない人たちも集まってくれたのがうれしい」と話した。(鋤柄)