あきるの杜きずなクリニック こどもホスピスドリームルーム開始

ドリームルーム室内。自宅や病室からスマホで「OriHime」(右)を通した参加もできる
ドリームルーム室内。自宅や病室からスマホで「OriHime」(右)を通した参加もできる

 難病、小児がんなどの重い病気を抱える子どもと家族の居場所「子どもホスピス」設立を目指すNPO法人東京こどもホスピスプロジェクト(佐藤良絵代表)が21日、あきるの杜きずなクリニック(あきる野市五日市)の一室で「こどもホスピスドリームルーム」を始めた。

 開催日時は3月末までの毎週金曜14時〜15時。同院の手術室を使って実施。子どもたちは「やりたいこと」や「夢」を紙に10個書き出し、社会福祉士や支援スタッフが家族と相談しながら夢をかなえるサポートをする。

 同院の小高哲郎院長は開業前から約20年間、小児がんの治療に携わっていた。昨年5月にフォレストイン昭和館(昭島市)で開かれた「子どもホスピスフォーラム」の取材記事を読み、「何か力になりたい」と同団体に連絡。クリニックの一室を貸し出すことに。小高院長は「少しでも患者さんが笑顔でいられる時間を増やすために貢献できたら」と話した。

 佐藤代表は17年7月に長男を亡くしたことをきっかけに同団体を設立。「家でも学校でも病院でもない地域の居場所を子どもたちに提供したい」と話し、「私たちの最終目標は施設の設立ですが、準備している間にもたくさんの子どもたちが亡くなってしまうという思いから先立ってドリームルームを開設しました」と付け加えた。

 難病を抱える子どもと家族は無料で利用できる。現在継続運営のためのクラウドファンディングも実施中。問い合わせは042(546)3999まで。(藤野)