無病息災祈る立春朝搾り 福生 石川酒造が4日に発売 

当日使う予定のラベルが貼られた空瓶を持つ石川社長(左)と瀬古社長
当日使う予定のラベルが貼られた空瓶を持つ石川社長(左)と瀬古社長

 福生市熊川の石川酒造(石川彌八郎社長)は立春の4日朝に搾った生原酒をその日のうちに販売する「立春朝搾り」に今年も取り組む。

 立春朝搾りは立春に飲み、無病息災、家内安全、商売繁盛を願う祝い酒。杜氏が立春の朝に合わせて酒を仕込み、熊川神社の宮司が祝詞をあげる。搾る日が決まっているため、完璧な管理と緻密な調整が必要な「杜氏泣かせ」の酒だという。主催の日本名門酒会が指定する全国43の酒蔵で実施する。

 コロナ禍以前はラベル上の「たすき」と呼ばれるシールを酒屋自らが貼り付けるなど作業の手伝いをしていたが、今年は感染防止のため酒屋は販売分の酒を取りに行く作業のみ行う。

 例年の味の傾向はやや甘味が強く、火入れしないため人により微発泡を感じることがあるという。「コロナ禍で外での飲酒が難しい時期。家で楽しんで、酒蔵の存在をより身近に感じてほしい」と石川社長は話す。

 販売店瀬古本店の瀬古毅社長は「少し余裕を持って入荷する予定。縁起物なので、ぜひ4日に飲んでいただきたい」と来店を呼び掛ける。

 720㍉㍑1760円。西多摩では瀬古本店と宏川屋酒店(青梅市勝沼)、ファンタス羽村店(羽村市五ノ神)、さかいや(日の出町大久野)の4店で販売する。在庫の問い合わせは各店舗へ。酒については042(553)0100石川酒造まで。(藤野)