正藍染つつみが初の展覧会 「正藍染展」がひのでホームで11月上旬まで

山並みを表現したストール。折り重ねることで陰影がより際立つ
山並みを表現したストール。折り重ねることで陰影がより際立つ

 「正藍染つつみ」(日の出町大久野)の展覧会「正藍染展」が11月上旬まで、特別養護老人ホームひのでホーム(同町平井)のミニギャラリーで開かれている。藍の濃淡のみで山並みを表現したストール、絞り技法でさまざまな模様に染めた手ぬぐい、Tシャツなど約40点が飾られ、施設利用者や面会に訪れた人を楽しませている。

 「正藍染つつみ」を営むのは堤弘史さん、真弓さん夫妻。正藍染は藍草を発酵させた「すくも」と「灰汁」のみを用いて染める伝統的な技法。染めた布は色落ちせず、擦れにも強い。また高い抗菌や防虫、紫外線防止効果なども得られるという。

藍染のTシャツの前に立つ堤さん(右)と越沼さん
藍染のTシャツの前に立つ堤さん(右)と越沼さん

 2019年に染めを始めた堤さん夫妻は、これまでオーダーを受けての制作が中心で、イベントに出店しても展覧会を開くのは初めてだという。真弓さんは「これが『正藍染つつみ』の作品だと自信を持って言える作品はまだ作れていないが、ひのでホームさんに声を掛けていただき、初めての展覧会に挑戦しました。今の私たちの作品を見ていただけたらうれしい」と話した。

 同ギャラリーでは近隣地域の作家の展覧会を定期的に開いている。今回の展覧会を企画した越沼研さんは「利用者の方に喜んでいただきたいとの思いと作家さんの発表の場になればとの願いで展覧会を開いている。堤さんご夫妻も地域で頑張っており、皆さんに紹介できればとの思いで企画しました。ぜひ足を運んでいただきたい」と話した。

 開催時間は9時〜18時。問い合わせは042(597)2021まで。(鋤柄)