奥多摩3村の課題を解決 中大商学部の学生が商品開発

「ルバーブ」という耳慣れない名前と、可愛らしいピンク色。思わず飲んで味を確かめたくなる一品
「ルバーブ」という耳慣れない名前と、可愛らしいピンク色。思わず飲んで味を確かめたくなる一品

 中央大学商学部の「ソーシャル・アントレプレナーシップ・プログラム(SEP)」を受講する約100人の学生が4月から檜原村、山梨県丹波山村、小菅村の奥多摩3村の地域資源を活用した商品やサービス開発に取り組んだ。

 SEPは2019年4月から同学部が取り組む問題解決型学習プログラム。3村を学生らが訪ね、各村の課題抽出、それらを解決するための商品やサービスの企画、開発、販売までを実践する。

 今年、檜原村を担当した学生は「ルバーブサイダー」を開発。同村では他の観光地と比べ、観光客が土産物に落とす金額が少ないという課題に対し、「村の新たな土産物になるような商品を」と開発に至った。

 開発に関わった宮崎裕介さん(3年)は、「サイダーの一番の売りは、思わず目を引く色の美しさ。パッケージも含め、SNS映えを意識した。また、ルバーブには美容効果や整腸効果もあるため、ターゲットの若い女性に刺さるのでは」と話す。

 原料には同村産のルバーブを使用。今後は、サイダーの生産まで村内で完結できるようにしたいという。同サイダーは1200本限定で、価格は1本400円。村内の特産物直売所「山の店」や、ミニスーパー「かあべえ屋」などで販売している。

 丹波山村を担当した学生らは、村在来種のジャガイモで作った「幻のじゃがいもソフトクリーム」、村のシンボルのオオカミをデザインした「バイカー向けご当地ステッカー」等を開発。

幻のじゃがいもソフトクリーム
幻のじゃがいもソフトクリーム

 小菅村を担当した学生らは、木材の端材を樹脂で固めた「端材レジンアクセサリー」、築130年の古民家を活用した学生向けの学びのイベントを企画する。