瑞穂町 近藤食品 漬物一筋 創業60年 自慢はキムチ 出張販売も
箱根ケ崎駅から徒歩11分の場所にある近藤食品(瑞穂町箱根ケ崎東松原・近藤頼昭社長)が創業60周年を迎えた。漬物づくり一筋。定番の漬物に加え、キムチ販売も行なっている。
手作業で白菜の葉の間に秘伝のタレで味付けした具材を挟んだ「はさみキムチ」(400㌘650円)は、町認定の「みずほブランド」商品。丸ごとトマトに具材をたっぷり入れたトマトキムチ(1個550円)も売れ筋商品だ。
このほかキムチには大根、キュウリ、キャベツ、カブ、長芋などがそろう。梅干しや熟成黒にんにくも販売。近藤醸造(あきる野市)とのコラボ商品「キムチ醤油」などの調味料もある。
同社は1963(昭和38)年、近藤社長の父、正夫さん(90)が地元野菜を使った漬物屋を開業。正夫さんが「日本人の口に合うキムチを作りたい」と、韓国で本場の製法を学び、93年から販売を開始。昆布とかつお節を加えたキムチは、旨味とマイルドな辛味が人気で看板商品となった。
2代目の近藤社長は20代で家業に入り、漬物づくりを父から学んだ。野菜はなるべく地元の新鮮な野菜を使用。天候にも左右されることから季節ごとに旬の産地から入荷し、熟練の目利きで選別。専用の洗浄機で洗い、温度管理も徹底する。
地元ではジョイフル本田などで販売するほか、工場横の事務所で直売。通信販売で全国からの注文にも応える。
固定客に加え新たな客層を取り込みたいとの思いから、「まずは味を知ってもらいたい」と、コロナ禍ではできなかった試食販売にも力を入れる。妻の雪絵さんを中心に週末は催事場や大多摩うまいもの館(日の出町)、石川酒造(福生市)で出張販売も行う。
雪絵さんは「秘伝のタレのキムチが自慢。イベントが増え、地元の漬物を知ってもらう機会が増えたのがうれしい。工場の直売も少しずつ浸透してきた。気軽に立ち寄ってほしい」と話す。
工場直売は9時〜18時、日曜定休。問い合わせは042(557)0462近藤食品へ。(山石)