青梅市長選 共通点、違い明確に 浜中氏、大勢待氏が政策討論 

討論会に出席した浜中氏(左)と大勢待氏
討論会に出席した浜中氏(左)と大勢待氏

 任期満了に伴う青梅市長選(11月5日告示、12日投開票)を前に、立候補予定者2人による公開討論会が17日、S&Dたまぐーセンターで開かれた。ともに改革を訴え、公共交通施策や経済対策などに共通点も多い2人だが、少子化対策、行政改革の2点は明確な違いが出た。明星大学青梅キャンパス購入の是非をめぐり両者の発言が食い違う場面もあった。(伊藤)

 市長選は無所属現職で3選を目指す浜中啓一氏(71)=自民、公明推薦=と、無所属新人で元市議の大勢待利明氏(48)=都民ファ、国民民主推薦=による一騎打ちになる見通し。討論会にはこの2者が出席し、政策や出馬に向けた思いなどを披露しあった。

 公共交通施策については、両者とも巡回型のコミュニティーバスではなくデマンド型の乗り合いタクシーの導入が適しているとの見解。経済対策として市の主要産業である製造業、とりわけIC(集積回路)産業の支援、誘致が有効との考えも一致した。

少子化対策 

 小中学生の給食費の無償化について、浜中氏が「第2子以降」を対象とするのに対し、大勢待氏は「第1子から」とした。理由として大勢待氏は市の2021年度の合計特殊出生率が1・08%であることに触れ、「青梅で子どもを一人産むか産まないかが問題だ」と、第1子への手厚いサポートが効果的だと主張。年間約4億円の費用はボートレース事業からの繰入金で賄うとした。

 浜中氏は市内全小中学生約7800人を対象とするには財源の確保が難しく、「第2子以降が現実的だ」とした。ボート事業の収益は2期8年で大幅に伸ばしたが、本来は水物で当てにならないとし、青梅IC周辺の開発により不足分を補いたい考えを示した。

行政改革

 浜中氏は、DX化、マイナンバー化により仕事の効率化を図り、職員数を半減させる目標を披露。大勢待氏は、人事制度を刷新し専門性の高い職員を育てると同時に、職員の先進地への視察を促す案を示した。

明星大青梅キャンパス

 浜中氏は、明星大青梅キャンパスが市内体育施設の代替地などとして高いポテンシャルを持つとして最近まで市単独で購入する考えを示していた。だが、財政難の折、活用策の定まらない状況での単独購入の意向に議会、市民の批判が高まり、6月議会では購入に前向きとしつつ「原点に立ち返り、市民の声を聞く」と発言。討論会では「市民の声を聞く場を設けて方向性を出したい」と購入の是非には触れなかった。

 大勢待氏は、財政面でのデメリットを考慮し「買うべきではない」と主張。(市民を置き去りにして)買う、買わないを論じる段階ではないとした浜中氏に対し、「そもそも現市政は議会で『買う』としていた。議論がさんざん続いている中で、最近になって白紙に戻すと言い出した」と浜中氏の発言は争点ぼかしに過ぎないと指摘した。「大学は無償譲渡が主流の時代」とし、市と市民、大学の3者が有効な活用策を協議することが重要だと主張した。

 討論会は青梅青年会議所が主催。ここ20年間の市長選投票率が30%台、40%台と極めて低いことを問題視し、有権者の選挙への関心を高めようと企画した。来場者とライブ配信視聴者は約50人ずつだった。


「着実な実績、しっかり訴え」 浜中陣営が拡大選対会議

 浜中氏の選対本部は22日、河辺町の選挙事務所で拡大選対会議を実施。選対本部長の井上信治代議士をはじめ青梅市議会の自民クラブ所属の議員、後援会役員ら約60人が出席した。

 直近にあった近隣の立川市長選、立川都議補選でいずれも自民候補が敗れ、国政2補選でも苦戦が予想されていることや、内閣支持率の低迷を受け、青梅市長選も厳しい選挙戦になるとの認識を共有。立川の敗因なども踏まえつつ選挙戦略を練った。

 その上で、「国政は国政、立川市は立川市であって、地元・青梅においては浜中市長が卓越したリーダーシップで着実な実績を上げている。そうしたことをしっかり訴えていこう」と気を引き締めた。(伊藤)


「今こそ青梅が変わる時」 大勢待陣営が決起集会

 大勢待氏の決起集会が22日、青梅市野上町の霞共益会館で行われ、大勢待氏の小中学校の同級生や、参加するスポーツ、文化などさまざまな市民活動の仲間ら250人が集まった。大勢待氏は「今こそ青梅が変わる時。私たちの力を結集させ、青梅を良い方向に、青梅の名が全国にとどろくようにしたい」と訴え、盛大な拍手を集めた。

 無所属の大勢待氏が、小池百合子都知事を特別顧問とする地域政党「都民ファーストの会」の推薦を得たことにより、党代表で青梅で非常に人気の高い森村隆行都議という強力な後ろ盾がついた形だ。

 この日も森村氏が応援弁士として登壇。自身が都議になった2017年当初から当時市議だった大勢待氏と青梅の未来を語り合ってきたとし、「大勢待さんはチャレンジ精神があり、アイデアマンで勉強熱心」と停滞感のある市政を前進させるのに適した人物だと評した。

 都ファと並ぶ推薦政党、国民民主党の石田慎吾都連幹事長代行は「大勢が待っているという名前がいい」と、名字とからめ新リーダー誕生に期待を寄せた。都ファの清水康子都議、山﨑善信、目黒絵理の両市議も来賓あいさつした。

 大勢待氏は「青梅は多摩26市の中で子どもの数が一番減っているのに、子どもに対する手当てをしておらず、他自治体に後れを取っている」と現市政の無策さ加減を指摘。統計データをもとに「人口を減らさないために打つ手は分かっている。子どもに割く予算を増やし、公共施設を市民にとって居心地のいい場所に整備することだ」と第一子からの給食費無償化や文化ホールを早急に建設するなどの政策を訴えた。(伊藤)