幅広い世代の交流の場に 地域住民や観光客が利用

 

レンタルスペース&ゲストハウス「くるりハウス」

 青梅街道沿い、沢井駅入り口交差点からほど近い場所にあるレンタルスペース「くるりハウス」(福島美樹オーナー、青梅市沢井)併設のゲストハウスが7月、1周年を迎える。今年度から近隣保育園で実施する保育園留学利用者の受け入れを開始した。

 レンタルスペースは2023年10月にオープン。店舗を持たないヨガ講師やエステテシシャン等に使われるほか、キッチン付きが好評を得て料理教室やそば打ち体験などにも利用されている。近隣住民だけでなく、インスタグラムを見た都心の若者の利用も増えつつある。

市内の木工作家の家具も多く使うゲストハウス

 福島オーナー(58、同市野上町)が福祉の仕事に長年携わっていたこともあり、当初は高齢者の居場所を想定していた。だが運営を始めるとクラフトのワークショップやジャム作り、コーヒーの飲み比べ会、フォトスタジオ利用などで使われるように。客の利用目的に合わせて家具や設備を整えたことで、今ではさまざまなイベントに対応できるようになった。

 ゲストハウスは最大6人宿泊可能。木のぬくもりを感じられる空間で、窓からは多摩川を望むことができる。青梅・奥多摩観光の拠点として利用する人が多く、洗濯機や除湿乾燥機、調理器具などがそろうことから連泊客も。レンタルスペースとの併用も可能で、アイデア次第でさまざまな使い方ができる。

 「くるりハウス」は、福島オーナーの夫の実家で、築100年を超える古民家を16年にセカンドハウスとして改装したもの。週末に子どもらと遊びに来ていたが、子が大きくなったことから次第に利用頻度が減少。セカンドハウスを活用したいとレンタルスペースの運営を始めた。

 収益の少ないレンタルスペースを継続するため、利益が見込めるゲストハウスの開業を決め、レンタルスペース下の倉庫を宿泊施設に改修。観光客に自然豊かな環境でのんびり過ごしてほしいとの思いもあった。

 福島オーナーは「得意なことはあるが生かせる場がない高齢の方がいる。そんな方が、くるりハウスを利用する子どもや若い人に何かを教えたり、交流したりする機会を提供したい。私自身も幅広い世代の人と交流し、生き生きと暮らしていきたい」と笑顔で話す。

「レンタルスペースを地域の集いや福祉目的で利用する場合は
料金の割引も可能です」と話す福島オーナー

 レンタルスペースの利用は3時間3000円〜。青梅・奥多摩在住者は1000円引き。ゲストハウスは1泊一人7000円(3歳〜12歳は半額)。連泊の場合は1泊500円引き。詳細はインスタグラム(kururi_sawai)から。 (鋤柄)