昨年11月に惜しまれながら閉店した青梅市大柳町のギャラリーは、常連客らの復活を望む声を受けて3月27日よりオーナーの大森忠義さん(77、同市今井)の自宅で営業を再開した。

「お客は高齢者が多いので、土足で上がれる店にしました」と話す大森さん

 店は2000年、妻の和江さんが始めた。陶器や絵画などの作品展示ができるギャラリーとして人気を集めた。和江さんが死去した14年以降は忠義さんが引き継いだ。

 昨年、年齢を考慮して閉店したが、常連客や友人らに「高齢者が話す場所がほしい」と求められ、思い切って自宅を改装し店にした。新しい客も増え、いろいろな人と出会えるのが楽しいという。

 店舗は1階の2間と、庭のテラス席。ランチは肉うどん、天丼(各600円)の2種。前日までの予約で十割手打ちそば(800円〜)、群馬産地粉の手打ちうどん(700円〜)を提供する。

 多趣味の大森さんは30代から陶芸家の末岡信彦氏に師事し陶芸を学んだ。店の食事は自作品で提供。自家栽培の野菜をメニューに加えることもある。

コーヒー(500円)の器も大森さんの作品。手作りの菓子付き

 栃木県出身。15歳で上京、市内で住み込みで働きながら定時制高校、大学に通い消防士になって定年まで勤め上げた。「15歳から育ててもらった青梅に感謝している。地域の方に恩返しできればという思いで交流の場として続けていきます」と話した。

 営業時間は11時〜17時。火曜・水曜定休。青梅市今井1‐470‐4。薬王寺近く。駐車場あり。問い合わせは090(8819)2371大森さんまで。(山石)