秋川牛カレーパンの店 「あ・ら・もーど」が20周年

秋川駅前のパンの家「あ・ら・もーど」(野田満由樹店主)が開店20周年を迎えた。「お客さんに喜んでもらう」をモットーに朝6時から夜7時まで製造を続け、焼きたて、揚げたてを提供する。種類が豊富で新商品も多い。パン好きにはたまらない、ワクワク感のある店だ。
「あ・ら・もーど」の看板商品といえば「秋川牛カレーパン」。外はカリッと、中はもっちり。それでいて油っこくないのは、天然酵母で仕込んだキメの細かい生地と自家製生パン粉の食感によるものだという。極めつきが、たっぷりの香味野菜と果物、秋川牛を炒め、一晩煮込んで作る具。改良に改良を重ねて完成させたカレーパンは、今や売上全体の2割を占める主力商品になった。

あらもーど縦
一番人気の秋川牛カレーパン。品切れの際、声をかけると揚げてくれる。6分で揚がる

カレーパンを含む売れ筋のトローリふわふわクリームパン、博多明太フランス、サクサクメロンパン、塩バターロールの5種は1時間おきに焼き足して、常に提供できるようにしてあるという。
店主の野田さん(53)がこの地に店を構えたのは32歳のとき。洋食など調理畑で7年、府中のパン店で5年経験を積んだ後だった。実家は床屋、叔父はラーメン店を営んでおり、自営業のノウハウは身についていると思っていた。だが商売の何たるかを本当に理解したのは最近になってからだという。
店作りに大切なことは客から教わった。「お客さんに喜んでもらうことが次の来店につながる」。閉店の1時間前までパンを焼き続けるのも、買う側の気持ちを優先するから。ロスが出ることを考えれば、なかなかできることではない。
同店の店員が胸につけている名札には、名前の下に「私の好きなパン」を紹介する欄がある。店員の一人に好きなパンについて聞いてみると、実にうれしそうに生き生きと、作り方のこだわりやいかにおいしいかを教えてくれた。パン作りの好きな店主のもとに集まった、パン好きの店員が働く店。20周年のチラシにもそんな風に書いてある。
営業時間は午前8時~午後8時。木曜定休。イートインコーナーあり。問い合わせは042(550)6505まで。(伊藤)