檜原でビジネスプラン ドローン、DIYなど 経験豊富なシニアが考案
産業技術大学院大学(品川区)でシニア起業人材養成のためのスタートアッププログラムに参加する生徒ら21人が23、24日の1泊2日で檜原村を訪れ、村を拠点にした地域ビジネスの案を練った。
同プログラムは「人生100年時代」を見据え、セカンドキャリアに役立つ実践的知識を育もうというもの。大学卒業資格を持つ50歳以上を対象に昨年度始まり、企業の管理職や有能な技術者など社会で十分キャリアを積んだ意識の高い層が受講傾向にあるという。
少子高齢化による過疎、山間地など地方の縮図ともいえる課題を抱える同村でビジネスプランを立てることは今後の日本社会全体のテーマとも重なるとして、同村が授業の場に選ばれた。
生徒らは坂本義次村長を招いた事前授業で村の概要を把握。初日に人里のこんにゃく製造店「井上食品」の井上文喜社長や林業会社「東京チェンソーズ」の青木亮輔社長らを訪ね、村の現状や課題を聞いた。2日目にかけて見聞きしたことを基に4つのグループに分かれ、地域ストーリー、ビジョン、戦略を盛り込んだビジネス案を作成した。
自然を生かした心と体の復活プログラム、秋川渓谷でのドローンレースを柱とするドローン事業、素材調達から加工まで村内で完結するDIY工場の建設・運営、世界に通用する人材育成のための全寮制中高一貫校などの案が出た。来年2月までにプランを完成させ発表する。 (伊藤)